ドクター・スタッフブログ
田川医師ブログ
クマ取り手術どれがいいの? 脱脂・裏ハムラ・表ハムラ
こんにちは。
最近の動画撮影で、入念にテカリを取られている田川です。
今回のテーマはクマ治療
目の下のクマは、治療方法がいくつにも分かれますが、今回は手術で治るクマの治療についてです。
ここ数年、目の下の脂肪取り=脱脂がすごく流行っています。クマの治療と言ったら経結膜脱脂という流れと言いますか、経結膜脱脂の認知度が上がり、手軽に受けられる手術なので希望される方が増え、空前のクマ取りブームが起きています。
この経結膜脱脂、実は、ある完成された手法の簡易版として生まれた経緯があります。ある手術方法というのが裏ハムラ。
裏ハムラは、脂肪の膨らみをくぼみに移動させてフラットにすることでクマを改善させる方法で、最近、脂肪再配置とも呼ばれています。
脱脂を希望される方が増え、分母が多くなったことで裏ハムラも最近増えていています。
まだ出てきていない表ハムラも含め、3つの手術を説明していきますが、簡単に表すとこんな感じです。
脱脂がおすすめの方
年齢が若い方
皮膚のたるみが少ない方
くぼみがくっきりしていない方
くぼみが出たら、その時注入をすればいいかなという方
裏ハムラがおすすめの方
膨らみもくぼみもあり、両方を手術で治したい。
表ハムラがおすすめの方
膨らみもくぼみもあり、プラス皮膚のたるみも改善したい。
脱脂でくぼみは改善しないので、くぼみが少し残ってしまう方もいます。
そのくぼみに対し、脂肪注入で改善させるという方針のクリニックさんも多いですが、術中にくぼみの度合いに合わせて、適切な量の脂肪を、適切にどれくらい定着するか考えて注入するのは、僕はとても難しいなと思います。
難しいというのは技術的にではなく、脂肪がどれくらい定着するのか予想するのが難しい。手技的には裏ハムラよりも難易度は低くなります。
ただ、料金を見てみると裏ハムラよりも割高な料金設定が多いような気がします。
脱脂だとくぼみが目立つかも、と心配な方は裏ハムラを検討してみるのが、一番目元の構造に則ってキレイな形が出来るのではないかなと思います。
裏ハムラの良い所は、表(皮膚側)に傷が付かずに膨らんだ脂肪と、ティアトラフ(※)の強いくぼみも同時に消すことが出来る所です。
※ティアトラフ=眼窩下縁内側のくぼみ
しかし、裏ハムラも万全ではないのです。
唯一、たるみや小じわは消すことが出来ません。
年齢を重ねられた方、例えば目の下の小じわが気になるとか、たるみが気になる方は、皮膚を切る表からの手術になってきます。表からの手術になるというよりも、膨らみもくぼみもたるみも改善が出来る手術が表ハムラ法です。
このような感じで
経結膜脱脂/裏ハムラ→しわやたるみが出ない、比較的、若い方向け
表ハムラ→小じわとたるみも同時に治した方が良いので年配の方向け
とされていました。
しかし、最近は裏からのクマ取り手術を受ける年齢層が上がっています。
僕の印象としては若い人でなくても
・意外とたるまない
・小じわも気にならない程度(ご本人も気にされていない)
・何より患者さん大喜び
といった感じ。
年齢高めの方でも、必ずしもたるみを取る表ハムラ一択ではない、というのが最近の、僕の手術件数が増えてきたからこそ思う感想です。
ですので、膨らみ具合、皮膚の柔らかさ、伸びやすさ、その辺りを診察させて頂き、どの方法が最適かご提案させて頂けたらなと思います。
まとめると、
経結膜脱脂:手軽に膨らみを消したい人。
裏ハムラ:くぼみもより確実な方法で消したい人。
表ハムラ:たるみも気になる人。膨らみがめちゃくちゃ大きい人。
これがそれぞれの適応。
この3つがあれば、大抵、手術で改善出来るクマは解消出来ます。
傷が出来るのは嫌だなという人も、意外と皮膚を切らずに綺麗になるケースも多いので、ぜひ一度カウンセリングに来てみてください。
クマ治療に関しては、ご予算はもちろんですが、クマの程度、膨らみの大きさ、溝の深さによって一番良い術式があります。そのため、色々な術式が出来るクリニック、最低でも手術に関しては裏ハムラまでは出来るクリニックさんでお話を聞かれるのが僕はいいんじゃないかなと思います。