ドクター・スタッフコラム
埋没法・瞼板法・挙筋法などの手術法の違いで、下垂になりやすさは違うのか?眼瞼下垂に見える症状の原因を医師が解説
埋没法は二重ラインを作る施術です。
埋没法を受けたことだけで眼瞼下垂になるわけではありませし、埋没法自体が目を開ける筋肉の働きを根本的に改善する施術でもありません。
ただし、術後の腫れ、糸の位置、固定の強さ、まぶたの厚み、もともとの開瞼力の弱さによって、下垂のように見えることがあります。
「埋没法で下垂になった」と自己判断せず、(瞼板法・挙筋法の違いと、)実際に眼瞼下垂があるかを診察で確認することが重要です。
埋没法とは何か
埋没法の定義
埋没法とは、医療用の糸をまぶたの内部にかけ、皮膚とまぶたの組織を固定して二重ラインを作る二重整形です。切開を伴わず、糸の固定によって、目を開けたときに皮膚が折れ込む構造を作ります。
埋没法の目的は、主に以下です。
- 二重ラインを作る
- 二重幅を整える
- 左右差を調整する
- 目元の印象を整える
二重埋没法:MT埋没法3点留め
¥58,000(税込¥63,800) ※掲載当時の費用
【リスク・副作用】腫れ・浮腫・内出血・膿ほう・結膜血腫・感染症・血腫 ※術後のフォローは、責任を持って行います。
眼瞼下垂の定義
眼瞼下垂とは、上まぶたが下がり、黒目や瞳孔にまぶたがかかることで、目の開きや視野に影響が出る状態です。
美容目的の二重整形後に「目が小さくなった」「眠そうに見える」と感じても、それだけで医学的な眼瞼下垂とは判断しません。診察では、黒目の見え方、額や眉の使い方、左右差、上まぶたを持ち上げる眼瞼挙筋や挙筋腱膜の働きを確認します。眼瞼下垂の評価では、上まぶたを引き上げる筋肉の機能評価が重要とされています。
眼瞼下垂
¥350,000(税込¥385,000) ※掲載当時の費用
【リスク・副作用】腫れ・浮腫・内出血・結膜浮腫・感染症・血腫 ※術後のフォローは、責任を持って行います。
瞼板法とは何か
瞼板法とは、上まぶたの内部にある硬い板状の組織「瞼板」を固定し、二重ラインを作る埋没法です。
瞼板法の特徴は以下です。
- 瞼板付近に糸をかける
- 皮膚側と固定して二重ラインを作る
- 糸の位置によっては異物感や刺激に注意が必要
- 眼瞼挙筋そのものにふれる施術ではない
瞼板法の糸があることだけで眼瞼下垂になるとはいえません。ただし、糸の露出、炎症、固定する幅によって、目が開きにくく感じることがあります。
挙筋法とは何か
挙筋法とは、眼瞼挙筋または挙筋腱膜付近を利用して二重ラインを作る埋没法です。挙筋とは、上まぶたを持ち上げる働きに関係する組織です。
挙筋法は「目を開ける筋肉に近いから必ず危険」「挙筋法なら眼瞼下垂が治る」と単純に判断できる方法ではありません。糸のかけ方、固定の強さ、まぶたの厚み、希望する二重幅によって、仕上がりや違和感の出方は変わります。
特に挙筋法は固定を強くすると、目を開ける筋肉がしまって目が開けにくくなるので注意です。
瞼板法と挙筋法は方法名だけで判断しない
瞼板法と挙筋法は、どちらが一律に優れていると決めるものではありません。大切なのは、どちらで手術をしたのかを知っておくことです。
料金や術式名だけで選ぶと、あまり効果が変わらない方法なのに、値段が大きく異なるなど、余計な出費につながりますので注意が必要です。
埋没法で下垂に見える原因
術後の腫れで一時的に目が開けにくく見える
埋没法直後は、局所麻酔の影響や腫れによって、まぶたが重く感じられます。腫れが強い時期は二重幅が広く見え、黒目にまぶたがかかったように見えることがあります。
術後数日間に起こりやすい症状は以下です。
- まぶたの腫れ
- 赤み
- 内出血
- つっぱり感
- ゴロゴロする違和感
- 二重幅の左右差
- 目を開けたときの重さ
この時期の開けづらさは、眼瞼下垂ではなくダウンタイムの症状として起こることが多いです。施術直後の状態だけで眼瞼下垂と判断することは適切ではありません。
固定が強いと下垂のように見えることがある
埋没法では、希望する二重幅やまぶたの状態に合わせて、糸をかける位置と固定の強さを調整します。固定が強すぎると、まぶたの動きに負担がかかり、つっぱり感や開けづらさにつながります。
これは瞼板法では起きにくく、挙筋法で起きやすい症状です。挙筋法では目を開ける働きに関係する組織の近くで固定するため、糸のかかり方が強いと、まぶたの動きに違和感が出ることがあります。
注意が必要なケースは以下です。
- 厚いまぶたに広すぎる二重幅を希望している
- 平行型の二重を広く作りたい
- 皮膚のたるみが多い
- 眼窩脂肪が多い
- もともと目を開ける力が弱い
- 左右で開瞼力に差がある
- 埋没法を複数回受けている
二重幅が広すぎると眠そうに見える
二重幅を広くすれば、目が大きく見えるとは限りません。目を開ける力が弱い方に広い二重幅を作ると、二重ラインだけが目立ち、黒目の見え方が弱くなります。その結果、眠そうな印象や下垂に見える状態につながります。
糸の刺激・炎症・露出で開けづらくなる
埋没法の糸がまぶたの裏側で刺激になると、ゴロゴロ感、充血、痛み、涙、異物感が出ます。縫合糸や上眼瞼手術後の瘢痕性肉芽腫を長期間そのままにしていたことが、角結膜障害の原因となった症例報告もあります。
糸の露出が疑われる症状は以下です。
- 目がズキズキする
- 目を閉じても痛い
- 充血が続く
- 涙が止まらない
- 光がまぶしい
- 視界がかすむ
- 目やにが増えた
- まぶたの腫れが悪化している
糸が気になる場合でも、自分で引っ張る、強くこする、放置することは避けてください。
もともとの眼瞼下垂が施術後に目立つ
二重整形を希望する方の中には、施術前から軽度の眼瞼下垂、開瞼力の弱さ、左右差、皮膚のたるみがある方がいます。埋没法で二重ラインがはっきりすると、以前からあった目の開きの弱さが目立つことがあります。
埋没法後に注意すべき症状とリスク
埋没法で起こり得る合併症
埋没法は切開を伴わない二重整形ですが、医療行為である以上、合併症やリスクがあります。
代表的な合併症は以下です。
- 腫れ、赤み、内出血
- 痛み、つっぱり感
- 異物感、ゴロゴロ感
- 二重幅の左右差
- 二重ラインの緩み、消失
- 希望より広い、または狭い二重幅
- 糸玉の透見、突出
- 糸の露出
- 角膜や結膜への刺激
- 感染、炎症
- まぶたの開きにくさ
- ドライアイ症状の悪化
眼瞼下垂が疑われる症状
埋没法後の一時的な腫れでは説明しにくい開けづらさが続くときは、眼瞼下垂や糸に関する問題を確認します。
次の症状があるときは、早めに医師へ相談してください。
- 腫れが落ち着いた後も、シミュレーション以上に黒目が隠れている
- 片目だけ明らかに開きにくい
- 額に力を入れないと目を開けにくい
- 眉を上げないと見えにくい
- 頭痛や肩こりを伴う
- 目の疲れが強くなった
- 二重ラインが乱れ、まぶたが持ち上がらない
埋没法後のダウンタイムの目安
埋没法後の腫れには個人差があります。一般的には、強い腫れは数日から1週間程度で落ち着き、二重幅が自然になじむまでには数週間から1ヶ月程度を要します。
| 時期 | 起こりやすい状態 | 注意点 |
|---|---|---|
| 施術当日 | 腫れ、赤み、麻酔の影響、違和感 | 目元を強く触らない |
| 施術後2〜3日 | 腫れのピーク、内出血、つっぱり感 | しっかり冷やし、安静に過ごす |
| 施術後1週間前後 | 腫れが軽減し始める | 痛みや異物感が強いときは相談する |
| 施術後2〜4週間 | 二重幅がなじみ始める | 左右差や開けづらさを確認する |
| 施術後1ヶ月前後 | 仕上がりを判断しやすくなる | 気になる症状が残るときは診察を受ける |
ダウンタイム中に控えること
術後の腫れや炎症を悪化させないため、以下は控えてください。
- 目元をこする
- うつ伏せで長時間寝る
- 飲酒や激しい運動をする
- 長時間の入浴やサウナに入る
- 指示前にコンタクトレンズを使う
- 指示前にアイメイクをする
- 自己判断で市販薬や目薬を使う
- 糸が気になって触る
- まぶたを強く引っ張る
早めの診察が必要な症状
以下の症状は、一般的なダウンタイムとは分けて考えます。
- 急激に腫れが強くなった
- 強い痛みが続く
- 視力低下や見えにくさがある
- 充血が強い
- 目を開けられないほど痛い
- 糸が見えている、または出てきた
- 片側だけ著しく目が開かない
瞼板法・挙筋法・眼瞼下垂手術の違い
施術目的と適応の比較表
| 項目 | 瞼板法による埋没法 | 挙筋法による埋没法 | 眼瞼下垂手術 |
|---|---|---|---|
| 主な目的 | 二重ラインの形成 | 二重ラインの形成 | 目の開きの改善 |
| 固定・操作する部位 | 瞼板 | 挙筋腱膜 | 挙筋腱膜などを調整 |
| 切開の有無 | 基本的に切開しない | 基本的に切開しない | 切開を伴う |
| 目の開きへの作用 | 開瞼機能を直接改善する施術ではない | 開瞼機能を直接改善する施術ではない | 開瞼機能の改善を目的とする |
| 向いている悩み | 二重を作りたい、ラインを整えたい | 二重を作りたい、ラインを整えたい | 黒目が隠れる、目が開けにくい |
| 主なリスク | 腫れ、左右差、糸の緩み、違和感 | 腫れ、左右差、糸の緩み、違和感 | 腫れ、左右差、開きすぎ・不足、傷跡 |
| 判断のポイント | まぶたの構造、希望幅、眼瞼の動き | まぶたの構造、希望幅、眼瞼の動き | 眼瞼下垂の程度、挙筋機能、視野への影響 |
二重整形だけで眼瞼下垂は治せるのか
埋没法は、二重ラインを作る施術です。眼瞼下垂による目の開きにくさを根本的に改善する施術ではありません。
軽度の開きにくさでは、二重ラインの調整で印象が変わることがあります。しかし、黒目が大きく隠れている、額の力に頼って目を開けている、左右差が強い状態では、眼瞼下垂手術を含めて検討します。
埋没法のメリット・デメリット
埋没法のメリット
埋没法のメリットは以下です。
- 切開を伴わず二重ラインを作れる
- 施術時間が比較的短い
- 傷跡が目立ちにくい
- 腫れが比較的少ない傾向がある
- 二重ラインを変更・修正できる余地がある
- 長期でなければ、糸を外すことで元の状態に近づけられることがほとんど
- 目元の印象を整えやすい
埋没法のデメリット
埋没法のデメリットは以下です。
- 糸が緩み、二重ラインが取れることがある
- 厚いまぶたや広すぎる二重幅は、取れやすい傾向がある
- 糸の露出や異物感が起こることがある
- まぶたの状態によって希望ラインを維持しにくい
- 眼瞼下垂そのものを改善する施術ではない
- 修正回数が増えると組織への負担が大きくなる
- 左右差を完全にゼロにすることは難しい
埋没法が向かないケース
次に当てはまる方は、埋没法だけでは希望を叶えにくいことがあります。
- まぶたの皮膚のたるみが強い
- 眼窩脂肪が多い人で広い幅を希望している
- 二重幅を広く希望している
- 過去に埋没法が何度も取れている
- 眼瞼下垂が明らかにある
- 目を開く力が弱い
- 目元に強い左右差がある
- 形のこだわりがある
- 切開法や眼瞼下垂手術の適応がある
恵聖会クリニックの埋没法・眼瞼下垂治療が選ばれる理由とポリシー
二重ラインだけでなく目の開きまで確認する
恵聖会クリニックでは、希望する二重幅だけで施術方法を決めません。二重ラインと目の開きは、別々に確認すべき要素です。
診察では以下を確認します。
- 黒目の見え方
- 目を開ける力
- 左右の開瞼力の差
- 眉毛を上げる癖の有無
- まぶたの厚み
- 皮膚のたるみ
- 脂肪量
- 二重ラインの癖
- 過去の二重整形歴
- 希望する仕上がりとの適合性
豊富な症例実績がある
恵聖会クリニックでは、二重埋没法や眼瞼下垂治療を含め、幅広い美容外科治療を行っています。
主な症例実績は以下です。
- 二重埋没法:143,016件
- 眼瞼下垂:14,764件
※2025年12月31日現在
症例数は、施術の経験値を考えるうえで重要な目安の一つです。多くの症例を経験しているからこそ、まぶたの厚み、左右差、二重幅、開瞼力、修正の難しさまで含めて判断します。
開院27年の歴史がある
恵聖会クリニックは2000年に開院し、2026年時点で開院27年を迎えます。開院から間もなく30年を迎える長い歴史の中で、二重整形、眼瞼下垂、鼻整形、輪郭形成、脂肪吸引、豊胸、美容皮膚科治療など、幅広い美容医療に取り組んできました。
患者様お一人おひとりに合った施術を提案する
恵聖会クリニックでは、全員に同じ二重幅や同じ術式をすすめることはありません。患者様のお悩み、まぶたの構造、理想の仕上がり、ダウンタイムへの不安を確認し、その方に合った方法を提案します。
埋没法が適している方には埋没法を、切開法や眼瞼下垂手術を検討した方がよい方には、その理由まで説明します。
アップセルをしない・無理な勧誘をしない
恵聖会クリニックでは、ホームページに記載のない高額な施術料金を提示することはありません。「高度な美容医療を適正価格でご提供する」という当院のポリシーに基づき、必要性の低い施術を無理にすすめることはしません。
患者様に十分にご理解いただいたうえで、納得して施術に臨んでいただくことを大切にしています。
徹底したアフターフォローを行う
施術は受けたら終わりではありません。埋没法後は、腫れ、左右差、目の開き、糸の違和感などで不安になることがあります。
恵聖会クリニックでは、施術後の経過や症状を確認し、必要に応じて糸の抜去、再埋没、切開法、眼瞼下垂治療まで含めて慎重に判断します。
大阪公立大学 大学院医学研究科 形成外科学教室と連携
恵聖会クリニックは、「大阪公立大学 大学院医学研究科 形成外科学教室」と連携している美容外科・美容整形クリニックです。保険診療における形成外科治療領域の技術的向上を目指し、医療としての安全性と技術力を重視しています。
埋没法で下垂になるのかに関するよくある質問
Q1. 埋没法で下垂になるのか?
埋没法を受けたことだけで、必ず眼瞼下垂になるわけではありません。腫れ、炎症、固定の強さ、もともとの開瞼力低下によって、下垂のように見えることがあります。
Q2. 瞼板法の糸で眼瞼下垂になりますか?
瞼板法の糸があることだけで眼瞼下垂になることはありません。ただし、糸の露出、炎症、幅の広い固定があると、目が開きにくく感じることがあります。
Q3. 挙筋法は眼瞼下垂になりやすいですか?
挙筋法だから眼瞼下垂になりやすいとは断定できません。挙筋や挙筋腱膜付近に糸をかけるため、固定の強さが強すぎると、目が開きにくくなるので注意が必要です。
Q4. 埋没法後に目が開けにくいのはいつまで続きますか?
腫れによる開けにくさは、数日から1週間程度で軽くなることが一般的です。数週間経っても改善しない、痛みや充血を伴う、片目だけ開きにくいときは診察が必要です。
Q5. 埋没法で眼瞼下垂が悪化することはありますか?
埋没法は眼瞼下垂を直接治療する施術ではありません。もともとの眼瞼下垂や開瞼力の弱さが、施術後に目立つことがあります。
Q6. 糸を取れば目の開きにくさは改善しますか?
糸が原因であれば、糸の抜去で改善が期待できます。眼瞼下垂、皮膚のたるみ、開瞼力の弱さがもともとあれば、糸を取るだけではもとよりよくなることはありません。
Q7. 眼瞼下垂があると埋没法はできませんか?
軽度であれば埋没法を検討できます。ただし、目の開きの改善を最優先する方には、眼瞼下垂手術の方が適していることがあります。
Q8. 埋没法後の左右差は治りますか?
腫れによる左右差は、経過とともに軽くなることがあります。骨格差、開瞼力の差、糸の位置の差が原因の左右差では、修正を検討します。
まとめ|埋没法で下垂になるのかは、術式名ではなく目の開きで判断する
埋没法を受けたことだけで、必ず眼瞼下垂になるわけではありません。埋没法は二重ラインを作る施術であり、眼瞼下垂を直接起こす、または直接治す施術とは分けて考える必要があります。
一方で、術後の腫れ、糸の刺激、炎症、固定の強さ、広すぎる二重幅、もともとの開瞼力の弱さによって、下垂のように見えることがあります。瞼板法か挙筋法かという術式名だけで判断せず、まぶたの厚み、黒目の見え方、左右差、目を開ける力を確認することが重要です。
埋没法について詳しく見る
眼瞼下垂について詳しく見る
監修医情報
- 医師名
- 田川 大地
- 略歴
-
2009年 長崎大学医学部卒業
卒業後、市民病院で初期研修を修了したのち、水の森美容クリニックに入職、美容外科医となり大阪院を開設。
8年以上院長として従事し、幅広い施術を習得、美容外科診療の実績を積む。
2020年 恵聖会クリニック入職
- 所属学会
- 日本美容外科学会(JSAS)
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