ドクター・スタッフコラム
糸リフトの効果は何年持つ?持続期間と長持ちさせる方法を医師が解説
糸リフトの引き上げ効果は、約1〜2年が目安です。糸の素材や形状、たるみの程度、施術設計によっては1年未満で弱く感じることも、2〜3年ほど続くこともあります。
ただし、「糸が体内に残る期間」と「見た目の引き上げ効果が続く期間」は同じではありません。長持ちさせるには、顔の脂肪量や皮膚の厚みを診断し、適切な本数・方向・深さで施術することが重要です。
糸リフトとは?医学的な定義
糸リフトは吸収糸で皮下組織を引き上げる施術
糸リフトとは、コグと呼ばれる突起やメッシュ構造を持つ医療用の糸を皮下へ挿入し、下垂した皮膚や脂肪組織を引き上げる美容医療です。
- 頬のたるみ
- 口横のもたつき
- マリオネットライン
- フェイスラインのゆるみ
- あご下の軽いたるみ
PDO(ポリジオキサノン)、PLLA(ポリ乳酸)、PCL(ポリカプロラクトン)など、時間とともに分解・吸収される素材が中心です。糸の突起が組織を支えるため施術直後から変化が現れ、糸の周囲で起こる創傷治癒反応によってコラーゲン産生も促されます。
クイーンリフト
¥266,000(税込 ¥292,600) モニター価格 ※掲載当時の費用
【リスク・副作用】浮腫・内出血・感染症・血腫 ※術後のフォローは、責任を持って行います。
糸リフトは永久にたるみを止める施術ではない
糸リフトは加齢を止める施術ではありません。施術後も皮膚の弾力低下、脂肪の下垂、骨格の変化は進むため、引き上げ効果は徐々に弱くなります。
糸が吸収された瞬間に効果がゼロになるわけではありません。糸周囲のコラーゲンや線維性組織によって、肌のハリや軽い引き締め感が残ります。一方、糸が残っていても加齢変化により、見た目の効果が先に低下することがあります。
糸リフトの効果は何年持つ?
一般的な持続期間は約1〜2年
吸収性の糸リフトによる見た目の効果は、一般的に約1〜2年が目安です。米国形成外科学会は、おおむね1〜3年と説明しています。
持続期間は、主に次の条件で変わります。
- 糸の素材・形状・固定力
- 挿入する層、方向、本数
- 皮膚の厚みと脂肪量
- たるみの強さ
- 表情や咀嚼による動き
- 体重変動と加齢変化
糸の種類別の持続期間
| 糸の素材 | 主な特徴 | 糸が吸収される期間の目安 | 見た目の効果の目安 |
|---|---|---|---|
| PDO | 医療用縫合糸として広く使われる | 約6〜12ヶ月 | 約6ヶ月〜1年 |
| PLLA・PLCL系 | PDOより分解に時間がかかる設計が多い | 約12〜24ヶ月 | 約1〜2年 |
| PCL | 柔軟性があり、分解期間が長い | 約24〜36ヶ月 | 約1〜3年 |
素材名だけで持続期間は決まりません。同じ素材でも、糸の太さ、コグの数、メッシュの有無、挿入方法によって固定力は異なります。恵聖会クリニックで扱うVOVリフト プレミアムはPCL製のコグ付き吸収糸で、分解吸収期間は24〜36ヶ月です。
糸が溶けた後も効果は残る?
糸が吸収された後も、コラーゲン増生による肌のハリや引き締め感は一定期間残ります。ただし、コグによる物理的な固定力は徐々に低下します。
効果は次の2段階で現れます。
1. 施術直後の物理的リフト
コグが皮下組織を捉え、頬やフェイスラインを引き上げます。
2. 施術後の組織反応
糸周囲にコラーゲンや線維性組織が形成され、肌のハリを補助します。
2年後まで変化を追跡した研究では、吸収糸による一定のリフト効果と患者満足度が報告されています。ただし、すべての方に同じ変化が続くことを示すものではありません。
糸リフトの効果が短くなりやすい原因
たるみや脂肪が強い
糸リフトは、軽度から中等度のたるみに向く施術です。頬の脂肪が多い方、口横の組織が重い方、皮膚の余りが強い方では、糸1本あたりの負荷が大きくなり、引き上げ効果を短く感じやすくなります。
重いたるみに対して本数を増やすだけでは、自然な仕上がりになりません。顔の脂肪吸引、HIFU、高周波治療、切開フェイスリフトなどを含めて適応を判断します。
本数・挿入層・方向が合っていない
必要な本数は、持ち上げる組織の範囲と重さで決まります。少なすぎると1本に負荷が集中しますが、多すぎると凹凸やひきつれの原因になります。重要なのは本数より、組織をどの方向へ引き上げるかというベクトル設計です。
糸が浅すぎると透ける、触れる、皮膚が凹むといった問題が起こりやすくなります。深すぎるとコグが目的の組織を十分に捉えられません。骨格、脂肪区画、皮膚の厚み、表情筋の動きを踏まえた挿入が必要です。
体重変動や加齢が大きい
施術後に体重が大きく増減すると、顔の脂肪量と皮膚の余りが変化します。紫外線、喫煙、乾燥も皮膚の弾力低下を進めます。
糸リフトは現時点の組織を引き上げる治療です。施術後も加齢は続くため、同じ糸を使っても持続期間の感じ方は人によって異なります。
糸リフトのダウンタイムと効果の経過
施術直後から1週間
施術直後は引き上がりを確認できます。ただし、腫れ、むくみ、局所麻酔の影響で、完成より強く見える時期です。
主な症状は次のとおりです。
- 腫れ・内出血
- 圧痛・つっぱり感
- 口の開けにくさ
- 一時的な左右差
- 皮膚の凹凸・ひきつれ
多くは数日から1週間で軽くなります。内出血は1〜2週間ほど続きます。VOVリフト プレミアムでも、腫れ、内出血、つっぱり感、軽い痛みは1週間程度で治まることが多いと案内しています。
1週間から1ヶ月
腫れが引き、強い引き上がりが自然になじむ時期です。皮膚の凹凸や軽いひきつれも徐々に落ち着きます。完成は施術直後ではなく、数週間後に判断します。
6ヶ月以降
糸の素材によっては吸収が進み、物理的な固定力が徐々に弱くなります。一方、糸周囲のコラーゲンによるハリ感は残ります。半年から1年は再評価の目安ですが、追加施術を急がず、現在のたるみを改めて診断します。
糸リフトのリスクと必要なアフターケア
起こり得るリスク
- 腫れ・むくみ・内出血
- 痛み・感覚異常
- 凹凸・ひきつれ・左右差
- 糸が透ける、触れる
- 糸の露出
- 感染
- 口の開けにくさ
- 希望した変化が得られない
研究をまとめた報告でも、腫れ、皮膚のくぼみ、感覚異常、糸の露出・触知、感染などが報告されています。研究ごとに施術法や評価基準が異なるため、発生率は一律ではありません。
早めの診察が必要な症状
次の症状があるときは、施術を受けた医療機関へ早めに相談してください。
- 痛みや赤みが日ごとに強くなる
- 膿、悪臭のある分泌物、発熱がある
- 糸が皮膚から露出した
- 強い左右差が急に現れた
- 皮膚の色が白色・紫色に変化した
- 強いしびれや口の開けにくさが続く
感染、糸の露出、持続する痛みは既知のリスクです。自己判断で患部を押したり、糸を切ったりせず、医師の診察を受けてください。
糸リフト後に避けること
- 顔の強いマッサージ
- 美顔器やローラーの使用
- 大きく口を開ける動作
- 激しい運動、飲酒、長時間の入浴
- 施術部位を強くこすること
- うつ伏せ寝や強い圧迫
歯科治療の予定がある方は、事前に医師へ伝えてください。制限期間は施術内容によって異なるため、施術を受けた医療機関の指示を優先します。
糸リフト・HIFU・高周波・フェイスリフトの違い
| 項目 | 糸リフト | HIFU・高周波治療 | 切開フェイスリフト |
|---|---|---|---|
| 主な作用 | 糸で組織を物理的に引き上げる | 熱作用で皮膚・皮下組織を引き締める | 余剰皮膚やSMASを引き上げて固定する |
| 向いているたるみ | 軽度〜中等度 | 軽度のゆるみ、たるみ予防 | 中等度〜重度 |
| 効果の出方 | 施術直後から | 数週間〜数ヶ月で徐々に | 腫れが引いた後に明確 |
| 持続期間の目安 | 約1〜2年 | 約6ヶ月〜1年 | 5〜10年程度 |
| ダウンタイム | 数日〜2週間 | ほぼなし〜数日 | 2週間以上 |
| 主なリスク | 凹凸、感染、糸の露出 | 赤み、熱傷、神経症状 | 血腫、感染、神経障害、傷跡 |
糸リフトは、HIFU(ウルトラセル[zíː])や高周波治療(ザーフ、サーマクールFLX)と比べて、組織を物理的に引き上げる変化を得やすい施術です。一方で、切開フェイスリフトよりはダウンタイムを抑えやすいという特徴があります。
ただし、皮膚の余りが強い場合や重度のたるみを糸だけで改善することは難しく、状態によってはHIFU、高周波治療、脂肪吸引、切開フェイスリフトなどを含めて適応を判断することが重要です。
糸リフトのメリット・デメリット
メリット
- 切開せずにフェイスラインを引き上げられる
- 施術直後から変化を確認しやすい
- 切開フェイスリフトよりダウンタイムが短い
- コラーゲン産生によるハリ感が期待できる
- たるみの位置に合わせて方向や本数を調整できる
デメリット
- 効果は永久ではない
- 強いたるみには変化が不足する
- 腫れ、内出血、痛み、凹凸が出る
- 糸の露出や感染のリスクがある
- 維持には再施術や別治療が必要になる
- 医師の設計や挿入技術によって結果が変わる
糸リフトが向いている人・向いていない人
向いている人
- フェイスラインの軽度から中等度のたるみがある
- 口横のもたつきを引き上げたい
- 切開手術は避けたい
- HIFUや高周波だけでは変化が足りない
- 自然な変化を希望している
向いていない人
- 皮膚の余りや顔の脂肪が非常に多い
- 1回で永久的な効果を求めている
- 大幅な若返りを希望している
- 感染症がある
- 血液を固まりにくくする薬を使用している
- 妊娠中・授乳中である
- 重い基礎疾患について医師の判断が必要である
糸リフトを長持ちさせる方法
- 施術直後は顔を強く動かさず、圧迫やマッサージを避ける
- 脂肪、皮膚のゆるみ、組織の下垂を分けて治療する
- 日焼け止めと保湿を続ける
- 喫煙と急激な体重変動を避ける
- 効果が薄れた時点で診察を受け、治療を見直す
糸リフトを追加する時期は一律ではありません。半年から1年を目安に状態を確認し、毎回同じ糸・同じ本数を繰り返すのではなく、現在のたるみに必要な方法を判断します。紫外線対策は糸の固定力を直接延長するものではありませんが、皮膚の老化を抑え、施術後の状態を維持する助けになります。
恵聖会クリニックが糸リフトで選ばれる理由とポリシー
複数の糸から適した方法を提案
恵聖会クリニックでは、引き上げ力を重視したクイーンリフト、アルテミスリフト、PDO製の3Dメッシュとコグを持つテスリフトソフト、PCL製のVOVリフト プレミアム、細いPDO糸を使用するウルトラVリフトなど、目的の異なる糸を扱っています。
糸の名称だけで決めず、たるみの位置、皮膚の厚み、脂肪量、骨格、希望する変化、ダウンタイム、過去の施術歴を診察します。HIFU、高周波、脂肪吸引、切開フェイスリフトまで含めて提案できる点が当院の強みです。
圧倒的な症例数と幅広い施術経験
主な症例実績は次のとおりです。
- 二重埋没法:143,016件
- 眼瞼下垂:14,764件
- 脂肪吸引:4,760件
- ワキガ・多汗症:7,596件
- 泌尿器形成:9,566件
- 豊胸:3,530件
※2025年12月31日現在
幅広い美容医療の経験があるため、糸リフトだけに限定せず、たるみの原因に合う施術を判断できます。
2000年開院・2026年で27年目
当院は2000年に開院し、2026年で27年目を迎えます。長い歴史の中で、糸がなじむ過程、効果が薄れる経過、再施術の相談にも向き合ってきました。
ご紹介で来院される方が多い
毎月多くの方が、ご家族やご友人からの紹介で来院されています。「すべての方にご満足いただく施術を提供し続ける」という姿勢が、紹介という信頼につながっていると考えています。
一人ひとりに合う施術を提案
たるみの原因は一人ひとり異なります。当院では希望する糸の本数をそのまま入れるのではなく、診察によって必要な施術を整理します。糸リフトが適さないと判断したときは、別の方法を提案することも、施術を見送ることもあります。
アップセル・強引な勧誘をしない
ホームページに記載のない高額な施術料金を提示し、契約を促すことはありません。「安心で高度な美容医療の追求」「適正価格」「丁寧なアフターフォロー」を基本方針とし、必要のない本数や施術を追加しません。
徹底したアフターフォロー
当院では施術後の相談や診察に対応し、腫れ、凹凸、左右差、感染、糸の露出などが疑われるときは、状態に合わせて処置します。
大阪公立大学 大学院医学研究科 形成外科学教室と連携
恵聖会クリニックは、「大阪公立大学 大学院医学研究科 形成外科学教室」と連携し、保険診療における形成外科治療領域の技術的向上を目指しています。美容医療でも解剖学、安全性、適応判断を重視しています。
糸リフトの持続期間に関するよくある質問
Q1. 糸リフトは10年持ちますか?
持ちません。吸収性の糸リフトは約1〜2年が一般的な目安です。10年単位の効果を求める方は、切開フェイスリフトの適応を検討します。
Q2. 糸リフトは一生残りますか?
吸収糸は一生残りません。素材に応じて数ヶ月から約3年かけて分解・吸収されます。
Q3. 糸が溶けたら顔は一気に戻りますか?
一気には戻りません。固定力は徐々に低下し、加齢変化とともに少しずつたるみが目立ちます。
Q4. 糸リフトは何年おきに受けるべきですか?
一律の間隔はありません。半年から1年ごとに状態を確認し、効果が薄れた時点で追加施術の必要性を判断します。
Q5. 糸リフトを繰り返すと長持ちしますか?
適切な方法を選べば、たるみを継続的に管理できます。ただし、繰り返すほど1回の効果が長くなるわけではありません。
Q6. 本数が多いほど効果は長く続きますか?
本数だけでは決まりません。少なすぎると固定が弱くなりますが、多すぎると凹凸や違和感の原因になります。適切な配置と方向が重要です。
Q7. PDOとPCLはどちらが長持ちしますか?
一般的にはPCLの方が分解吸収に時間がかかります。ただし、実際のリフト効果は糸の形状、挿入方法、たるみの程度にも左右されます。
Q8. 糸リフト後にHIFUや高周波治療は受けられますか?
受けられますが、施術時期の調整が必要です。糸の種類、挿入部位、機器の照射層を確認し、医師が安全な間隔を判断します。
Q9. 効果がすぐ戻ったと感じるのは失敗ですか?
必ずしも失敗ではありません。直後の腫れや強い引き上げが落ち着き、自然な位置へなじんだ可能性があります。急な左右差や強い痛みがあるときは診察を受けてください。
まとめ|糸リフトの効果は約1〜2年が目安
糸リフトの引き上げ効果は、一般的に約1〜2年が目安です。PCLなど分解に時間がかかる糸では2〜3年ほど効果を感じることもありますが、糸の吸収期間と見た目の持続期間は一致しません。
長持ちさせるために重要なのは、素材名や本数だけで選ばないことです。たるみの原因、脂肪量、皮膚の厚み、骨格を診断し、適切な糸・本数・方向・挿入層を決める必要があります。
監修医情報
- 医師名
- 小西 奈津子
- 略歴
-
2000年 近畿大学医学部卒業
以降、大学病院および某美容クリニックで研鑽を積んだ後、院長に就任。
2021年 恵聖会クリニック入職
- 所属学会
- 日本美容皮膚科学会
日本美容外科学会(JSAS)
- 資格
- ボトックスVST認定医
ジュビダームVST認定医
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