ドクター・スタッフコラム

脂肪で豊胸できますか?

菅野医師

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菅野医師

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脂肪注入豊胸の仕組みと適応を解説するイメージ

ご自身の腹部・腰・太ももなどから採取した脂肪を胸へ注入することで豊胸は可能です。脂肪注入豊胸は、自然な柔らかさを得やすく、脂肪吸引による部分痩せも同時に目指せる方法です。
ただし、注入した脂肪がすべて定着するわけではありません。大幅なサイズアップには向かず、脂肪壊死やしこり、左右差などのリスクもあるため、脂肪量・胸の皮膚の余裕・希望サイズを診察で確認する必要があります。

脂肪注入豊胸とは?医学的な定義

自分の脂肪を乳房へ移植する豊胸術

脂肪注入豊胸とは、腹部、腰、太ももなどから脂肪吸引で脂肪を採取し、血液や麻酔液などを処理したうえで、乳房内へ少量ずつ分散して注入する美容外科手術です。医学的には「自家脂肪移植」「自家脂肪注入」と呼ばれます。

施術は次の3工程で行います。

  1. 脂肪吸引で脂肪を採取する
  2. 血液、麻酔液、壊れた脂肪細胞などを取り除く
  3. 生きた脂肪細胞を乳房の複数層へ少量ずつ注入する

移植した脂肪が周囲から血流を得て生着すると、胸の一部として残ります。ただし、全ての脂肪が生着するとは限りません。

  • Before写真
  • After写真

脂肪注入豊胸術
¥200,000(税込 ¥220,000) ※掲載当時の費用
【リスク・副作用】腫れ・浮腫・内出血・感染症・血腫 ※術後のフォローは、責任を持って行います。

ヒアルロン酸や非吸収性フィラーによる豊胸との違い

脂肪注入豊胸は、胸への注入だけでなく脂肪吸引を伴う手術です。そのため、胸に加えて脂肪採取部位にも痛み、むくみ、内出血が生じます。

ヒアルロン酸や非吸収性フィラーによる豊胸とは、使用する材料も安全性も異なります。特に非吸収性フィラーは、感染、体内移動、腫瘤形成などの難治性合併症が報告されています。

  • 菅野医師

    菅野医師

  • 実際の相談では「脂肪を注射するだけで2〜3カップ大きくできる」と考えている方が少なくありません。脂肪注入豊胸は脂肪吸引を伴う手術です。採取できる脂肪量と乳房側の受け入れ容量を確認し、無理のない注入量を判断します。

脂肪注入豊胸で胸が大きくなる仕組み

注入した脂肪が血流を得ると定着する

乳房へ移植された脂肪細胞は、注入直後には独立した血管を持っていません。周囲から酸素と栄養を受け取り、新しい血流が形成されることで生着します。

定着率を左右する主な要素は次のとおりです。

  • 注入する脂肪の状態
  • 1ヶ所へ注入する量
  • 注入する層と範囲
  • 乳房の皮膚と組織の余裕
  • 喫煙やニコチン摂取
  • 術後の強い圧迫
  • 大きな体重減少

一度に大量の脂肪を同じ場所へ入れると、中心部まで血流が届きません。血流を得られない脂肪は吸収されるか、脂肪壊死、オイルシスト、石灰化、しこりの原因になります。少量ずつ多方向・多層へ分散して注入することが重要です。

脂肪の定着率はどれくらい?

35件の研究・3,757人を対象とした2024年のシステマティックレビューでは、平均注入量は300mL、平均の体積保持率は58%で、研究ごとの範囲は44〜83%でした。術式や測定法が異なるため、個人の結果を保証する数値ではありません。

別の前向きMRI研究では、乳房体積が安定するまで平均約8ヶ月を要し、体積保持率は46%でした。術後に体重が減少した人ほど保持率が低く、完成を急いで判断せず体重を安定させることが重要です。

当院の脂肪注入豊胸は、良質な脂肪細胞に加え、再生医療を応用しPRP(血小板)と脂肪由来幹細胞(SVF)を同時に注入することで、脂肪の生着率を大幅にアップさせることを可能にしました。
また、長年の豊富な実績から得られた技術により、仕上がりが部分的に凹凸になったり、しこりのようなかたまりが生じることもありません。

脂肪注入豊胸で胸に脂肪を注入するイメージ

脂肪注入豊胸は何カップ大きくなる?

カップ数はトップバストとアンダーバストの差で決まり、胸郭やブラジャーの規格でも変わります。注入量だけで「何カップ上がる」とは断定できません。

脂肪注入豊胸は、1回で自然で控えめなサイズアップを目標とする施術です。大幅な増大を優先する方には、シリコンバッグ豊胸や、バッグと脂肪注入を組み合わせるハイブリッド豊胸が適します。

ハイブリッド豊胸について詳しく見る
  • 菅野医師

    菅野医師

  • 診察では「片胸に何cc入れれば何カップ上がるか」という質問を多く受けます。しかし、注入量と完成サイズは単純に比例しません。当院では皮膚の伸び、乳房の幅、左右差、採取脂肪量を確認し、定着しやすい範囲で計画します。

日本における脂肪注入豊胸の安全性

形成外科で広く用いられているが、リスクがないわけではない

自家脂肪注入は、軟部組織の欠損や乳房再建後の修正にも用いられる手技です。

ただし、この基準は乳房再建を対象とし、美容目的の脂肪注入豊胸を直接対象とするものではありません。美容目的は自由診療であり、脂肪の採取法、処理法、注入量、術後管理は医療機関ごとに異なります。「自分の脂肪だから必ず安全」とは判断できません。

安全性を左右するポイントは次のとおりです。

  • 脂肪吸引と豊胸の両方に経験がある医師が担当する
  • 1ヶ所へ大量注入せず少量ずつ分散する
  • 胸の受け入れ容量を超えて注入しない
  • 清潔操作と感染対策を徹底する
  • 乳房の病歴や検診歴を確認する
  • 術後のしこりや左右差を継続して評価する

乳がん検診への影響

脂肪注入後には、脂肪壊死、オイルシスト、石灰化などが画像検査で確認されることがあります。2024年のレビューでは、画像上の脂肪壊死9.4%、石灰化1.2%が報告されました。

多くは良性ですが、乳がんとの区別に追加検査が必要になることがあります。検診先には、脂肪注入豊胸を受けた事実、時期、注入部位を伝えてください。施術前からしこり、血性乳頭分泌、皮膚の陥凹がある方は、乳腺の評価を優先します。

  • 菅野医師

    菅野医師

  • 脂肪注入後のしこりを「脂肪だから問題ない」と自己判断するのは危険です。多くは脂肪壊死やオイルシストですが、触診だけでは確定できません。当院では大きさ、硬さ、痛み、出現時期を確認し、必要に応じて乳腺外科での画像検査を案内します。

脂肪注入豊胸のダウンタイムとリスク

術後の一般的な経過

時期 主な経過 生活上の注意
当日〜3日 胸の張り、採取部位の痛み・むくみ・内出血が強い 安静を保ち、処方薬を指示どおり使用する
4日〜1週間 腫れが軽くなり、内出血が広がって見える 飲酒、長時間の入浴、激しい運動を避ける
2〜4週間 むくみ、硬さ、つっぱりが残る 医師の指示に沿って圧迫着を使用する
1〜3ヶ月 腫れと吸収が進みサイズが変化する 胸を強く押したり揉んだりしない
3〜8ヶ月 定着量と形が安定する 体重を安定させ完成を評価する

胸が張るような痛み、脂肪採取部位は広い範囲の筋肉痛に似た痛みが中心です。仕事へ戻る時期は、脂肪吸引の範囲、仕事内容、痛みの程度を踏まえて医師の指示で判断します。

起こり得る副作用・合併症

  • 腫れ、痛み、内出血、むくみ
  • 感覚の鈍さ、しびれ、つっぱり
  • 左右差、輪郭の不整、過剰吸収
  • 脂肪壊死、オイルシスト、石灰化、しこり
  • 血腫、漿液腫、感染
  • 傷跡、色素沈着
  • 脂肪吸引部位の凹凸
  • 麻酔の副作用、血栓症など手術共通の合併症
脂肪注入豊胸後の胸と脂肪採取部位のダウンタイム

すぐに医療機関へ連絡すべき症状

  • 片側だけ急に強く腫れる
  • 痛みや赤みが日ごとに強くなる
  • 38℃前後の発熱が続く
  • 傷から膿や悪臭のある液が出る
  • 息苦しさ、胸痛、意識が遠のく症状がある
  • ふくらはぎの腫れや痛みが強い

定着を守るアフターケア

  • 指示された期間は採取部位に圧迫着を使う
  • 胸を強く押す下着やうつ伏せ寝を避ける
  • 自己判断で胸をマッサージしない
  • 喫煙とニコチン製品を避ける
  • 急激な減量を行わない
  • 異常を感じたら予約日を待たず相談する
  • 乳がん検診では脂肪注入の既往を伝える
  • 菅野医師

    菅野医師

  • 施術直後の腫れを完成サイズと考え、1ヶ月後に「小さくなった」と不安になる方は少なくありません。初期の腫れと定着しなかった脂肪は減少します。当院では完成までの変化を説明し、短期間の見た目だけで追加注入を決めません。

脂肪注入・シリコンバッグ・ハイブリッド豊胸の比較

項目 脂肪注入豊胸 シリコンバッグ豊胸 ハイブリッド豊胸
使用するもの 自分の脂肪 シリコンバッグ バッグ+自分の脂肪
サイズアップ 自然なサイズアップに向く 大幅な増大に向く 大きさと輪郭の調整を両立
触り心地 自然になじみやすい 種類・挿入層・体型で変わる バッグの輪郭をなじませやすい
主なリスク 脂肪壊死、吸収、採取部の凹凸 被膜拘縮、破損、位置ずれ 両方のリスク
痩せ型 脂肪不足で難しい 適応しやすい 採取脂肪量で判断
将来の管理 しこりや乳房の画像所見を評価 バッグの状態確認が必要 両方を評価
適した希望 自然さ、部分痩せ 明確なサイズアップ 大きさと自然さ

シリコンバッグには破損や被膜拘縮などのリスクがあります。

脂肪注入にはバッグ特有のリスクがない一方、定着率のばらつき、脂肪壊死、採取部位の負担があります。希望サイズ、体型、皮膚の厚さ、将来の管理方法で選ぶことが重要です。

脂肪注入豊胸について詳しく見る シリコンバッグ豊胸について詳しく見る ハイブリッド豊胸について詳しく見る

脂肪注入豊胸のメリット・デメリット

メリット

  • 自分の組織を使用する
  • 触り心地と動きが自然になじみやすい
  • 部位ごとに細かくボリュームを調整できる
  • バッグ特有の破損や被膜拘縮がない
  • 脂肪吸引による部分痩せも目指せる
  • 定着した脂肪は自分の組織として長く残る

デメリット

  • 注入脂肪のすべては定着しない
  • 完成後の体積を正確に予測できない
  • 1回で大幅なサイズアップを得にくい
  • 痩せ型では採取脂肪が不足する
  • 胸と採取部位の両方にダウンタイムがある
  • 脂肪壊死、しこり、左右差が起こり得る
  • 希望により2回目の注入が必要になる
  • 減量に伴い胸の脂肪も減る
  • 菅野医師

    菅野医師

  • 当院では脂肪注入を希望された方でも、診察の結果、シリコンバッグ豊胸やハイブリッド豊胸を提案することがあります。痩せ型で大幅な増大を望む方へ無理に脂肪を採取・注入すると、胸のしこりや採取部位の凹凸につながるためです。

脂肪注入豊胸が向いている人・向いていない人

向いている人

  • 自然な触り心地を重視する
  • 控えめで自然なサイズアップを希望する
  • 腹部、腰、太ももなどに採取できる脂肪がある
  • 左右差や上胸部のボリュームを細かく整えたい
  • 人工物を胸へ入れることに抵抗がある
  • 脂肪吸引による体型改善も希望する

慎重な判断が必要な人

  • 採取できる皮下脂肪が非常に少ない
  • 1回で大幅なサイズアップを希望する
  • 喫煙やニコチン摂取を中止できない
  • 短期間に大幅な減量を予定している
  • 妊娠中、授乳中、産後間もない
  • 未評価のしこりや乳頭分泌がある
  • 活動性の感染症や重い全身疾患がある

恵聖会クリニックが脂肪注入豊胸で選ばれる理由

脂肪注入豊胸の適応を体型や希望サイズから確認するイメージ

豊胸と脂肪吸引の両方に豊富な症例実績

脂肪注入豊胸には、胸への注入技術と、採取部位の凹凸を抑えてボディラインを整える脂肪吸引技術の両方が必要です。

恵聖会クリニックでは、2025年12月31日時点、豊胸3,530件、脂肪吸引4,760件の症例実績があります。胸と採取部位を別々に考えず、全身のバランスを見て施術計画を立てます。

2000年開院、2026年で27年目

当院は2000年に開院し、2026年で27年目を迎えました。脂肪注入だけに限定せず、シリコンバッグ豊胸やハイブリッド豊胸も比較し、体型、皮膚の厚さ、希望サイズ、左右差に合う方法を提案します。

適正価格と無理のない提案

診察では、採取脂肪量、乳房の幅と皮膚の伸び、乳腺疾患、妊娠・授乳や減量の予定まで確認します。脂肪注入の適応が低いと判断したときは、無理に勧めません。

ホームページに記載のない高額な施術を突然提示せず、「高度な美容医療を適正価格で提供する」という方針を守ります。強引な勧誘を行わず、効果、限界、リスク、費用を理解したうえで選んでいただきます。

徹底したアフターフォローとご紹介による来院

当院では、胸の腫れ、定着、しこり、左右差だけでなく、採取部位のむくみ、硬さ、凹凸も確認します。不安な症状を早期に相談できる体制を重視しています。

毎月、多くの患者様がご家族やご友人からの紹介で来院されています。一人ひとりへ誠実に向き合い、施術後まで支える姿勢が紹介につながっていると考えています。

大阪公立大学 大学院医学研究科 形成外科学教室と連携

恵聖会クリニックは、「大阪公立大学 大学院医学研究科 形成外科学教室」と連携し、保険診療における形成外科治療領域の技術的向上を目指しています。美容外科でも、解剖学的知識、合併症への対応、術後管理を重視します。

  • 菅野医師

    菅野医師

  • 豊胸の相談では、施術名を先に決めて来院される方が多く見られます。しかし、最適な方法は希望サイズだけでなく、皮膚の余裕、体脂肪量、左右差、将来の体重変化で変わります。当院では脂肪注入に固執せず、複数の方法から適応を判断します。

脂肪注入豊胸のよくある質問

Q1. 脂肪注入豊胸は何カップ大きくなりますか?

カップ数では断定できません。胸郭、もとの乳房体積、皮膚の伸び、定着率で結果が変わります。1回で大幅な増大を望む方にはシリコンバッグ豊胸が適します。

Q2. 脂肪注入豊胸の効果は半永久的ですか?

定着した脂肪は長く残ります。ただし、加齢、妊娠、授乳、体重増減によって大きさや形は変化します。一生同じ形が続くわけではありません。

Q3. 注入した脂肪はいつまで減りますか?

腫れの軽減と脂肪の吸収により数ヶ月かけて減少します。完成の判断は3〜6ヶ月以降が基本で、研究では体積の安定まで平均約8ヶ月を要しました。

Q4. 痩せ型でも脂肪注入豊胸はできますか?

採取できる脂肪があれば可能です。脂肪量が不足する方は、シリコンバッグ豊胸やハイブリッド豊胸を比較します。

Q5. 体重が減ると胸も小さくなりますか?

小さくなります。定着した脂肪は通常の脂肪細胞と同様に、減量で縮小します。術後は急激なダイエットを避けてください。

Q6. 脂肪注入豊胸後に授乳できますか?

乳腺や乳管への影響を抑える層へ注入し、授乳機能の温存を目指します。ただし、手術の影響を完全には否定できません。妊娠希望がある方は施術時期を医師へ相談してください。

Q7. 脂肪注入後にしこりができたらどうしますか?

施術を受けた医療機関へ相談してください。脂肪壊死やオイルシストが主な原因ですが、自己判断せず画像検査を含めて評価します。

Q8. 脂肪注入豊胸後も乳がん検診を受けられますか?

受けられます。検診時に施術時期と注入部位を伝えてください。過去画像との比較も重要です。

Q9. 脂肪注入豊胸は2回受けられますか?

乳房の状態と採取できる脂肪量に問題がなければ検討できます。1回目の吸収と腫れが落ち着いてから判断します。

まとめ|脂肪で豊胸はできるが適応判断が重要

脂肪で豊胸することは可能です。自然な柔らかさと見た目を得やすい一方、注入脂肪はすべて定着せず、大幅なサイズアップには向きません。

安全性を高めるには、脂肪吸引と豊胸の両方に経験がある医師を選び、無理な大量注入を避けることが重要です。脂肪壊死、しこり、左右差、採取部位の凹凸を理解し、術後は体重を安定させ、異常があれば早期に相談してください。

恵聖会クリニックでは、豊胸3,530件、脂肪吸引4,760件の症例実績をもとに、胸と脂肪採取部位を一体として診察します。

  • 菅野医師

    菅野医師

  • 脂肪注入、シリコンバッグ、ハイブリッド豊胸を比較し、自然さ、希望サイズ、体型、安全性、将来の管理まで考えた方法を提案します。

監修医情報

菅野 兼史医師
医師名
菅野 兼史
略歴
2006年 大阪市立大学医学部卒業
卒業後、大学病院、大阪市立総合医療センター、一般病院にて腫瘍外科(消化器外科、乳腺・内分泌外科)を中心とした臨床経験を積み重ねる。
2017年4月 恵聖会クリニック入職
所属学会
日本美容外科学会(JSAS)
資格
医学博士
日本外科学会専門医
菅野医師プロフィール

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