ドクター・スタッフコラム
頬骨削りの手術方法とは?頬骨形成術の種類・ダウンタイム・リスクを医師が解説
頬骨形成術は、前方や横方向へ張り出した頬骨を削る、または骨切りして内側へ移動させる手術です。
前方の突出には頬骨削り、顔の横幅を狭くしたい場合には頬骨体部と頬骨弓を骨切りする方法が適しています。重要なのは、骨を最大限小さくすることではなく、正面・斜め・横顔の立体感を保ちながら輪郭を整えることです。
頬骨削り・頬骨形成術とは
頬骨形成術の医学的な定義
頬骨形成術とは、中顔面を構成する頬骨の形状や位置を外科的に変え、頬の突出感や顔の横幅を改善する輪郭形成手術の総称です。「頬骨縮小術」「頬骨骨切り術」「頬骨削り」と呼ばれる施術が含まれます。
頬骨は、頬の前方をつくる「頬骨体部」と、耳側へ弓状に延びる「頬骨弓部」に分かれます。体部は斜め前から見た突出感、弓部は正面から見た顔の横幅に強く関係し、眼窩の外側壁や下壁の一部も形成します。
頬骨削りと頬骨骨切りの違い
頬骨削りは、骨の表面を削って突出をなだらかにする方法です。主に前方・斜め前方の軽度な張り出しに適しています。
頬骨骨切りは、頬骨体部と頬骨弓を切り、骨片を内側へ移動して固定する方法です。顔の横幅を小さくしたい場合や、前方から側方まで立体的に縮小したい場合に選択します。
両者の違いは次の通りです。
- 頬骨削り:骨の厚みを減らす
- 頬骨骨切り:骨の位置を変える
- 頬骨形成術:削りと骨切りを含む総称
「削れば小顔になる」という誤解
頬骨の横幅は、主に頬骨弓の外側への張り出しで決まります。そのため、頬骨体部を削るだけでは、正面から見た顔幅が十分に変わらないことがあります。
削り過ぎると中顔面の立体感が失われ、頬が平坦に見えます。突出方向を見極め、必要な部位だけを移動・削骨することが重要です。
頬骨骨切り/頬骨形成術(モニター価格)
¥900,000(税込¥990,000)※掲載当時の費用
【リスク・副作用】疼痛・腫れ・浮腫・顔面神経の一時的な麻痺・感染症・出血・血腫 ※術後のフォローは、責任を持って行います。
頬骨が張って見える原因とメカニズム
原因1.頬骨体部が前方・斜め前方へ突出している
頬骨体部が発達すると、斜めから見た頬の高い位置が張り出し、輪郭の凹凸が強調されます。軽度なら頬骨削り、突出が強ければ骨切りによる位置調整が適応です。
原因2.頬骨弓が外側へ張り出している
頬骨弓が外側へ張り出すと、正面から見た顔幅が広くなります。表面を削るだけでは変化が限られるため、顔幅を縮小するには骨切りして内側へ移動させます。
原因3.こめかみや頬のくぼみで相対的に目立つ
こめかみや頬骨下の脂肪が少ないと、骨格の突出が強くなくても頬骨が相対的に目立ちます。この場合は、ヒアルロン酸注入、脂肪注入、たるみ治療で凹凸を整える方が適しています。
原因4.左右差や顔全体の骨格バランス
こめかみ、下顎角、あご先の幅や位置でも頬骨の見え方は変わります。顔全体の中心軸と左右差を確認して設計します。
成人の骨格はマッサージや圧迫では小さくなりません。骨性の張り出しを根本的に変える方法は、頬骨削りまたは頬骨骨切りです。
頬骨形成術の代表的な手術方法
1.頬骨削り
頬骨削りは、口の中を切開して頬骨体部を露出し、前方や斜め前方へ突出した骨を削って滑らかにする方法です。
主な特徴は次の通りです。
- 顔表面に大きな傷が残りにくい
- 前方・斜め前方の軽度な突出に適する
- 顔幅の縮小効果は限定的
- 骨の厚みや上顎洞との位置関係で削れる量に限界がある
削骨のみで十分な症例に骨切りを追加する必要はありません。一方、横方向の張り出しが主因なのに削骨だけを行うと、期待した小顔効果が得られにくくなります。
2.頬骨骨切り・アーチインフラクチャー法
頬骨骨切りは、頬骨体部と頬骨弓を切り、頬骨全体を内側へ移動させる方法です。代表例は、体部をL字型に骨切りし、耳側の頬骨弓も切って内方移動させる術式です。
骨片を動かした後は、プレートやスクリューで固定します。骨の接触面が不足したり、固定が不十分だったりすると、骨癒合不全、変形治癒、頬の下垂につながるため、移動方向と固定が重要です。
3.頬骨形成術の手術手順
一般的な頬骨骨切りの流れは次の通りです。
-
全身麻酔を行う
頬骨骨切りは全身麻酔で行うのが一般的です。
-
切開する
体部は口腔内から、弓部後方は術式により耳前部・もみあげ付近の小切開から操作します。
-
骨を露出する
神経、血管、筋肉を保護しながら骨膜下を剥離します。
-
体部と弓部を骨切りする
骨の形状に応じて、超音波骨切削器(超音波カッター)ソノペット/ピエゾなどを使用します。ソノペット/ピエゾは骨の破砕・吸引・送水を一体化し、出力を調整できる機器です。
-
骨片を移動する
顔幅、斜めからの突出、左右差を考慮して内側へ移動します。
-
固定する
骨の接触を確認し、プレート・スクリューで安定固定します。
-
段差を整えて縫合する
骨切り部を滑らかにし、洗浄後に縫合します。
-
必要に応じて圧迫する
医師の指示に従い、フェイスバンドなどで固定します。
頬骨は「内側に入れる量」と移動方向が重要
頬骨は大きく内側へ押し込めばよいわけではありません。下方向への移動は、頬の高い位置を下げ、たるみや平坦化を強調します。
骨切り線、移動方向、骨接触面、固定位置を一体で設計する必要があります。CT研究でも、術後位置は骨切り方法、プレート形状、頬骨弓の位置に影響されると報告されています。
頬骨削り・頬骨骨切りが向いている人
頬骨形成術が向いている人
- 正面から見た顔の横幅を狭くしたい
- 頬骨が横へ張り出している
- 斜めから見た頬の突出が強い
- 左右の頬骨の形に差がある
- 骨格が原因で頬がごつごつして見える
- 骨性の張り出しを根本的に変えたい
頬骨形成術が向いていない人
- 頬骨の突出ではなく、こめかみや頬のくぼみが主因
- 皮膚のたるみだけを改善したい
- ダウンタイムを確保できない
- 過度な縮小や完全な左右対称を求めている
- 全身麻酔や骨切り手術に適さない健康状態がある
- 喫煙を中止できず、創傷治癒への影響が懸念される
頬骨形成術のダウンタイムと必要なアフターケア
ダウンタイムの一般的な経過
頬骨形成術後は、腫れ、内出血、痛み、口の開けにくさ、頬から上唇のしびれが起こります。短期的な知覚低下は、頬骨縮小術後に比較的多く報告される症状です。
一般的な経過の目安は次の通りです。
- 手術当日〜3日:腫れと痛みが強く出やすい
- 1週間前後:大きな腫れが徐々に軽減する
- 2週間前後:内出血や目立つ腫れが落ち着きやすい
- 1〜3ヶ月:むくみ、硬さ、感覚の違和感が改善していく
- 3〜6ヶ月:骨と軟部組織がなじみ、輪郭が安定する
完成は術後1〜2週間では判断できません。骨切り範囲、移動量、体質、喫煙などで回復速度は変わります。
術後に必要なアフターケア
- 指示された期間はフェイスバンドで圧迫する
- 口腔内を清潔にし、処方されたうがい薬を使う
- 柔らかい食事を選び、強い咀嚼や大きな開口を避ける
- 飲酒、喫煙、激しい運動、長時間の入浴を控える
- 処方薬を自己判断で中止しない
- 指定日に診察を受け、傷、腫れ、固定状態を確認する
すぐにクリニックへ連絡すべき症状
- 片側だけ急速に腫れが強くなる
- 圧迫しても出血が止まらない
- 高熱、悪臭のある排液、強い赤みが出る
- 息苦しさや飲み込みにくさがある
- 視力低下、物が二重に見える、眼球の強い痛みがある
- 痛み止めで抑えられない痛みが続く
- 傷口が開いた、プレートが露出した
これらは血腫、感染、神経・眼窩周囲への影響を確認すべき徴候です。自己判断せず、早急に医療機関へ連絡してください。
頬骨形成術で起こり得るリスク・合併症
比較的よく起こる一時的な症状
- 腫れ
- 内出血
- 痛み
- むくみ
- 口の開けにくさ
- 頬、上唇、鼻の横、上の歯ぐきのしびれ
- 笑いにくさ、表情の違和感
- 口腔内の傷のつっぱり
これらは手術操作に伴う炎症や神経周囲の腫れによって起こります。多くは時間とともに軽減しますが、感覚の回復には数ヶ月を要することがあります。
注意すべき合併症
- 感染
- 血腫、持続する出血
- 顔面神経麻痺
- 眼窩下神経の知覚障害
- 左右差
- 削り不足、過矯正
- 骨癒合不全、変形治癒
- 骨片のずれ
- 頬のたるみ、平坦化
- こめかみや頬骨下のくぼみ
- 開口障害
- プレートやスクリューの違和感・露出
- 傷跡、脱毛
3,149例を対象としたメタ解析では、短期的な知覚低下が最も多く、軟部組織の下垂や骨癒合不全にも注意が必要と報告されています。
頬骨形成術後にたるむ原因
たるみは、骨のボリュームが減った分だけ軟部組織の支えが変化することで起こります。特に次の条件では注意が必要です。
- 内側・下側への移動量が大きい
- 骨膜や筋肉の剥離範囲が広い
- 骨片の固定が不十分
- 皮膚の弾力低下や頬脂肪の多さがある
不適切な固定や移動方向は、咬筋の牽引による骨片のずれ、変形治癒、頬の下垂につながります。
頬骨削り・骨切り・切らない治療の比較
| 項目 | 頬骨削り | 頬骨骨切り | 注入・リフト治療 |
|---|---|---|---|
| 主な目的 | 前方・斜め前方の突出をなだらかにする | 頬骨体部と頬骨弓を内側へ移動する | くぼみやたるみを整え、頬骨を目立ちにくくする |
| 適した原因 | 軽度の骨性突出 | 強い骨性突出、顔幅の広さ | こめかみ・頬のくぼみ、軟部組織の下垂 |
| 顔幅への効果 | 小さい | 大きい | 骨格の横幅は変わらない |
| 変化の持続 | 骨は元に戻らない | 骨は元に戻らない | 製剤・施術により一定期間 |
| 麻酔 | 全身麻酔が一般的 | 全身麻酔が一般的 | 局所麻酔が中心 |
| ダウンタイム | 骨切りより短い | 腫れ・しびれが強く出やすい | 比較的短い |
| 主なリスク | 凹凸、削り過ぎ、しびれ | 骨癒合不全、たるみ、神経障害、左右差 | 血管塞栓、感染、左右差、効果不足 |
| 向いている人 | 前方の出っ張りを軽く整えたい人 | 横幅を含めて輪郭を大きく変えたい人 | 骨を切らずに凹凸や下垂を改善したい人 |
頬骨形成術のメリット・デメリット
メリット
- 骨格が原因の頬骨の張り出しを直接改善できる
- 正面から見た顔幅を縮小できる
- 斜めから見たごつごつした印象を和らげられる
- 左右差を調整できる
- 骨が元の大きさに戻ることはない
- 顔全体のバランスに合わせて設計できる
デメリット
- 全身麻酔や骨切りを伴う
- 腫れ、内出血、しびれ、開口制限が起こる
- 完成まで3〜6ヶ月かかる
- 骨癒合不全、たるみ、神経障害などの合併症がある
- 過度に縮小すると頬が平坦になる
- 完全な左右対称にはできない
- 削除した骨を元に戻すことは難しく、修正手術の難易度も高い
恵聖会クリニックが頬骨形成術で選ばれる理由
骨格と軟部組織を分けて診断する
当院では、正面・斜め・横からの輪郭、頬骨体部と頬骨弓、皮膚の弾力、脂肪量、こめかみのくぼみ、下顎とのバランスを確認します。削骨、骨切り、注入、たるみ治療を使い分け、一人ひとりに合う方法を提案します。
過度な縮小ではなく自然な立体感を重視する
当院は、顔幅を整えながら斜めから見た頬の高さを残すことを重視します。移動方向、骨の接触面、固定の安定性を確認し、必要に応じてソノペット/ピエゾを使い分け、顔全体に合う輪郭を目指します。
2000年開院、2026年で開院27年目の経験
恵聖会クリニックは2000年に開院し、2026年で開院27年目を迎えます。間もなく30年を迎える歴史の中で、幅広い美容外科・形成外科施術の経験と技術を蓄積しています。
ご紹介による来院が多い
当院には、毎月多くの患者様がご家族やご友人の紹介で来院されています。「全ての方にご満足いただく施術を提供し続ける」という姿勢が、ご紹介につながっていると考えています。
アップセルや強引な勧誘を行わない
ホームページに記載のない高額な施術を提示せず、「高度な美容医療を適正価格で提供する」という方針を守ります。施術を急がせず、方法、限界、ダウンタイム、合併症を理解し、納得したうえで選んでいただきます。
施術後まで徹底してフォローする
施術後は、傷、感染の有無、骨の固定、感覚の回復を確認し、経過に応じて対応します。腫れ、しびれ、開口しにくさ、左右差などを早く相談できる体制を整えています。
大阪公立大学 大学院医学研究科 形成外科学教室と連携
恵聖会クリニックは「大阪公立大学 大学院医学研究科 形成外科学教室」と連携し、保険診療における形成外科治療領域の技術的向上を目指しています。解剖、創傷治癒、機能面を重視することが当院の方針です。
頬骨削り・頬骨形成術のよくある質問
Q1.頬骨削りと頬骨骨切りはどちらが小顔になりますか?
顔の横幅を大きく変えたい場合は頬骨骨切りです。頬骨削りは前方の軽度な突出を整える方法で、横幅の縮小効果は限定的です。
Q2.頬骨削りだけで頬骨弓も小さくできますか?
十分には小さくできません。頬骨弓が横へ張り出している場合は、骨切りして内側へ移動する必要があります。
Q3.頬骨形成術の効果は半永久的ですか?
骨を削った部分や移動して癒合した骨は元の形には戻りません。ただし、加齢による皮膚や脂肪の変化は続きます。
Q4.頬骨骨切りをすると必ずたるみますか?
必ずたるむわけではありません。移動量、移動方向、剥離範囲、固定方法、皮膚の弾力、頬の脂肪量によってリスクが変わります。
Q5.頬骨形成術の傷跡は目立ちますか?
口腔内の傷は外から見えません。耳前部やもみあげ付近の小切開は目立ちにくい位置ですが、赤みや硬さが落ち着くまで時間がかかります。
Q6.仕事は何日休む必要がありますか?
デスクワークでも1〜2週間の休みを確保するのが現実的です。接客業や人前に出る仕事では、腫れを考慮して2週間以上を検討します。
Q7.しびれはいつまで続きますか?
頬や上唇のしびれは数週間から数ヶ月かけて改善します。強い感覚低下が続く、悪化する、痛みを伴う場合は診察が必要です。
Q8.頬骨は手術後に元へ戻りますか?
安定して骨癒合すれば元の位置には戻りません。ただし、固定が不十分な場合は骨片のずれや変形治癒が起こるため、適切な固定と術後管理が重要です。
まとめ|頬骨形成術は突出方向に合った手術方法を選ぶことが重要
頬骨形成術は、張り出した頬骨を削る、または骨切りして内側へ移動させる輪郭形成手術です。前方・斜め前方の軽度な突出には頬骨削り、顔の横幅や頬骨弓の張り出しには頬骨骨切りが適しています。
満足度を左右するのは、削る量の多さではありません。頬骨体部と頬骨弓の形、移動方向、骨の接触と固定、皮膚・脂肪の状態まで評価し、自然な中顔面の立体感を残すことが重要です。
頬骨形成術について詳しく見る
監修医情報
- 医師名
- 田川 大地
- 略歴
-
2009年 長崎大学医学部卒業
卒業後、市民病院で初期研修を修了したのち、水の森美容クリニックに入職、美容外科医となり大阪院を開設。
8年以上院長として従事し、幅広い施術を習得、美容外科診療の実績を積む。
2020年 恵聖会クリニック入職
- 所属学会
- 日本美容外科学会(JSAS)
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