ドクター・スタッフコラム
眉間のしわはボトックス以外で改善できる?皮膚科・美容皮膚科で行う治療とセルフケアを医師が解説
眉間のしわは、ボトックス以外でも薄くできます。ただし、表情を作ったときだけ現れる「動的なしわ」と、無表情でも残る「静的なしわ」では、適した治療が異なります。
ボトックスを使わない場合は、レチノイド外用、レーザー、マイクロニードルRF、ヒアルロン酸注入などを、原因と深さに合わせて選択します。
眉間のしわとは?医学的な定義
眉間のしわとは、左右の眉の間から鼻根部にかけて生じる縦線または横線です。主に、眉を内側へ寄せる皺眉筋と、眉間から鼻根部を下方向へ動かす鼻根筋の収縮によって形成されます。筋肉の動きが皮膚へ繰り返し伝わることで、最初は表情時だけだった線が、次第に無表情でも残るしわへ変化します。
動的なしわと静的なしわの違い
眉間のしわは、次の3種類に分けて考えると治療方針が明確になります。
- 動的なしわ:眉を寄せたときだけ現れる
- 静的なしわ:力を抜いていても線が残る
- 混合型のしわ:表情筋の動きが強く、皮膚にも溝が刻まれている
動的なしわの主因は筋肉の収縮です。静的なしわでは、筋肉の動きに加えて、紫外線による光老化、真皮のコラーゲン減少、皮膚の乾燥、加齢による弾力低下が関係します。
よくある誤解|ボトックス以外の治療は同じ作用ではない
ボトックスは、皺眉筋や鼻根筋の過剰な収縮を弱める治療です。一方、レーザーやレチノイド、RF治療は皮膚の質や真皮の再構築を目的とします。ヒアルロン酸は、刻まれた溝を内側から支える治療です。
つまり、ボトックス以外の治療で筋肉の動きそのものを同じように抑えることはできません。筋肉の動きが強い方ほど、皮膚治療だけでは表情時のしわが残ります。
眉間のしわができる原因とメカニズム
皺眉筋と鼻根筋を繰り返し使う
眉間の縦じわは、皺眉筋が眉を内側かつ下方向へ引くことで生じます。鼻根部に横じわが出る方は、鼻根筋の収縮が強い傾向があります。怒っていなくても、集中時、まぶしいとき、細かい文字を見るときに無意識に眉を寄せる方は、筋肉の収縮回数が増えます。
紫外線による光老化で皮膚の弾力が低下する
紫外線を長期間浴びると、真皮のコラーゲンや弾性線維が変性し、皮膚が折れた後に戻りにくくなります。日焼け止めは、すでに刻まれた深い線を消す治療ではありませんが、新たなしわや光老化の進行を抑える基本対策です。日常的な紫外線防御は、早期老化の予防に重要です。
加齢・乾燥・皮膚の薄さが溝を深くする
加齢や乾燥で皮膚の弾力と保水力が低下すると、細かな線が目立ちます。ただし、無表情でも残る深い溝を保湿だけで消すことはできません。
眼精疲労や視力の問題で眉を寄せる
見えにくさ、まぶしさ、長時間のスマートフォンやパソコン作業は、眉を寄せる癖を強めます。目を細める行動が続く方は、皮膚科や美容皮膚科だけでなく、必要に応じて眼科で視力やドライアイを確認することも重要です。
眉間のしわをボトックス以外で改善する方法
日焼け止めと保湿で悪化を防ぐ
セルフケアの基本は、紫外線対策と保湿です。
- UVA・UVBの両方を防ぐ日焼け止めを毎朝使用する
- 汗をかいたときや長時間屋外にいるときは塗り直す
- セラミド、グリセリン、ヒアルロン酸などを含む保湿剤を使う
- 強くこする洗顔やスクラブを避ける
- まぶしい環境ではサングラスや帽子を活用する
これらは眉間のしわを一度で消す方法ではありません。新しいしわを作りにくくし、皮膚治療の効果を維持するための土台です。
レチノール・トレチノインで細かいしわを改善する
レチノイドは、ビタミンA誘導体の総称です。市販化粧品に配合されるレチノールと、医師の管理下で用いるトレチノインでは作用の強さが異なります。トレチノインは、光老化による細かいしわ、色むら、ざらつきの改善に有効性が示されています。効果は徐々に現れ、数ヶ月単位の継続が必要です。
注意点は、赤み、乾燥、皮むけ、ヒリつきです。量や頻度を増やしても早く改善するわけではなく、刺激が強くなるだけです。妊娠中・妊娠予定の方は自己判断で使用せず、医師へ相談してください。
フラクショナルレーザーで刻まれたしわを浅くする
フラクショナルレーザーは、皮膚へ微細な熱刺激を点状に加え、創傷治癒を利用してコラーゲン再構築を促す治療です。CO2レーザーやEr:YAGレーザーなどがあり、無表情でも残る細かいしわ、肌の凹凸、毛穴、光老化を同時に改善したい方に適しています。顔のしわに対する改善効果が臨床研究で報告されています。
施術後は、赤み、腫れ、ヒリつき、細かなかさぶた、皮むけが生じます。出力が高いほど変化を期待できますが、色素沈着のリスクとダウンタイムも増えます。
フラクショナルレーザーについて詳しく見るマイクロニードルRFで真皮のコラーゲンを再構築する
マイクロニードルRFは、細い針を皮膚へ挿入し、針先から高周波の熱を加える治療です。真皮のコラーゲンとエラスチンの再構築を促し、細かいしわ、毛穴、肌のハリを改善します。皮膚表面への熱損傷を抑えながら真皮へ働きかけられる点が特徴です。
眉間は眼窩に近いため、針の深さ、照射範囲、出力を部位ごとに調整する必要があります。
ポテンツァについて詳しく見るケミカルピーリングは表面の細かいしわに向く
ケミカルピーリングは、薬剤を塗布して古い角質を整え、皮膚のターンオーバーを促す治療です。乾燥による細かな線、ざらつき、くすみには適していますが、筋肉の収縮や深く刻まれた眉間じわを単独で消す治療ではありません。
赤み、乾燥、皮むけ、刺激感が主なダウンタイムです。濃度や薬剤選択が肌質に合わないと、炎症や色素沈着につながります。
ヒアルロン酸注入は深い静的なしわの選択肢
ヒアルロン酸注入は、無表情でも残る深い溝を内側から支え、しわを浅くする方法です。当院でも、表情時に出るしわにはボトックス、リラックス時にも刻まれているしわにはヒアルロン酸を選択肢として案内しています。
ただし、眉間はヒアルロン酸注入の中でも血管リスクが高い部位です。眉間への注入は安易に選ばず、適応、注入層、注入量、緊急時の対応体制まで確認する必要があります。
ヒアルロン酸について詳しく見る皮膚科・美容皮膚科では何を確認する?
眉間のしわで受診した際は、次の項目を確認します。
- 無表情時に線が残るか
- 眉を寄せたときの筋肉の動き
- 縦じわか横じわか
- 皮膚の薄さ、乾燥、色素沈着の有無
- 眉毛の位置や眉下垂の有無
- まぶたの開きにくさがないか
- 過去のボトックス、ヒアルロン酸、レーザー歴
- 妊娠、授乳、持病、内服薬
- 希望する変化と許容できるダウンタイム
ダウンタイム・リスク・施術後のアフターケア
外用治療のリスクとケア
レチノールやトレチノインでは、赤み、乾燥、皮むけ、灼熱感が起こります。刺激が強いときは、使用量や頻度を減らし、保湿を増やします。強い炎症、腫れ、水疱がある場合は使用を中止し、医師の診察を受けてください。外用中は紫外線対策が必須です。
レーザー・RF・ピーリングのリスクとケア
主な症状は、赤み、腫れ、熱感、皮むけ、点状出血、かさぶたです。施術後は次を守ります。
- 当日は強い摩擦や長時間の入浴を避ける
- かさぶたを無理にはがさない
- 保湿剤を使用する
- 日焼け止めを毎日塗る
- サウナ、激しい運動、飲酒は指示された期間控える
- 赤みや痛みが強くなる場合は早めに相談する
炎症後色素沈着は、紫外線、摩擦、強すぎる出力で起こりやすくなります。肌色、肝斑の有無、過去の色素沈着歴を踏まえた設定が必要です。
注入治療のリスクと緊急受診の目安
ヒアルロン酸やスキンブースターでは、腫れ、内出血、痛み、左右差、しこり、感染が起こり得ます。特に眉間へのヒアルロン酸注入後に次の症状がある場合は、直ちに施術を受けた医療機関へ連絡し、緊急の診察を受けてください。
- 強い痛みが続く
- 皮膚が白色、灰色、青紫色に変化する
- 網目状の色調変化が出る
- 視界がぼやける、見えにくい
- 目の痛み、まぶたが開けにくい
- 激しい頭痛、しびれ、ろれつが回らない
これらは血管閉塞の初期症状である可能性があります。時間を置いて様子を見る症状ではありません。
眉間のしわ治療を比較
| 項目 | ボトックス | レチノイド・スキンケア | フラクショナルレーザー・RF | ヒアルロン酸注入 |
|---|---|---|---|---|
| 主な対象 | 動的なしわ | 細かい静的なしわ・光老化 | 静的なしわ・肌質低下 | 深く刻まれた静的なしわ |
| 主な作用 | 表情筋の収縮を弱める | ターンオーバーと真皮改善を促す | 熱刺激でコラーゲン再構築を促す | 溝を内側から支える |
| 効果の現れ方 | 数日後から徐々に | 数ヶ月かけて徐々に | 複数回で徐々に | 施術直後から変化を確認しやすい |
| ダウンタイム | 注射部位の赤み・内出血 | 赤み・乾燥・皮むけ | 赤み・腫れ・かさぶた | 腫れ・内出血・痛み |
| 筋肉の動きへの効果 | 直接作用する | 作用しない | 作用しない | 作用しない |
| 主な注意点 | 表情の違和感・眼瞼下垂など | 刺激症状・紫外線対策 | 色素沈着・やけど | 眉間では血管閉塞リスクに特に注意 |
ボトックス以外の方法は、皮膚の質や刻まれた溝を改善する治療です。表情筋の過剰な動きが主因の場合、同じ結果を再現する治療ではありません。
ボトックス以外で治療するメリット・デメリット
メリット
- 表情筋を弱めずに治療できる
- 肌のハリ、毛穴、色むらも同時に整えられる
- 無表情でも残るしわへ直接アプローチできる
- ボトックスが体質や希望に合わない方にも選択肢がある
- 複数の方法からダウンタイムに合わせて選べる
デメリット
- 動的なしわを完全に抑えることは難しい
- レチノイドや機器治療は効果が出るまで時間がかかる
- 複数回の施術が必要になりやすい
- レーザーやRFでは赤み、腫れ、色素沈着が起こり得る
- 眉間のヒアルロン酸注入には重篤な血管リスクがある
- 深い混合型のしわでは単独治療の限界がある
恵聖会クリニックが眉間のしわ治療で選ばれる理由
原因を見極めて治療を組み立てる
眉間のしわは、筋肉、皮膚、乾燥、光老化、刻まれた溝が複合して生じます。当院では、無表情時と表情時のしわを確認し、ボトックス、ヒアルロン酸、レーザー・高周波治療、外用ケアなどから、患者様お一人おひとりに合う方法をご提案します。
希望された施術をそのまま行うのではなく、適応が乏しい場合やリスクが効果を上回る場合は、別の方法をご案内します。
幅広い施術と豊富な症例実績
当院は、美容皮膚科治療だけでなく、二重整形、眼瞼下垂、輪郭形成、脂肪吸引、豊胸、ワキガ・多汗症治療、泌尿器形成まで幅広く対応しています。
当院全体の代表的な症例実績は、二重埋没法143,016件、眼瞼下垂14,764件、脂肪吸引4,760件、ワキガ・多汗症7,596件、泌尿器形成9,566件、豊胸3,530件です。これは眉間のしわ治療のみの件数ではなく、当院全体の実績です。
※2025年12月31日現在。
2000年開院・2026年で開院27年
恵聖会クリニックは2000年に開院し、2026年で開院27年を迎えます。開院から間もなく30年となる歴史の中で、治療技術だけでなく、適応判断、リスク管理、施術後の経過確認を積み重ねてきました。
ご紹介で来院される方が多い
当院には、毎月多くの方がご家族やご友人からの紹介で来院されています。「すべての方にご満足いただける施術を提供し続ける」という姿勢が、ご紹介という形につながっていると考えています。
アップセルや強引な勧誘を行わない
当院は、「高度な美容医療を適正価格でご提供する」という方針を大切にしています。ホームページに記載のない高額な施術を突然提示せず、無理な勧誘も行いません。治療内容、リスク、ダウンタイム、費用をご理解いただいたうえで施術を選んでいただきます。
徹底したアフターフォロー
美容医療は、施術を受けた時点で終わりではありません。赤み、腫れ、皮むけ、内出血、色素沈着、注入後の違和感など、経過中の不安にも対応します。特に眉間の注入治療では、血管閉塞の初期症状を見逃さない体制が重要です。
大阪公立大学 大学院医学研究科 形成外科学教室と連携
恵聖会クリニックは、「大阪公立大学 大学院医学研究科 形成外科学教室」と連携し、保険診療における形成外科治療領域の技術的向上を目指しています。美容医療でも、見た目の変化だけでなく、解剖学的理解、安全性、機能面を重視します。
眉間のしわに関するよくある質問
Q1. 眉間のしわはマッサージで消えますか?
消えません。マッサージで一時的に血流やむくみが変化しても、皺眉筋の収縮や真皮に刻まれた溝は改善しません。強くこすると炎症や色素沈着の原因になります。
Q2. 眉間のしわはレチノールだけで改善できますか?
細かい静的なしわには有効です。表情時に深く出る動的なしわや、長期間刻まれた深い溝をレチノールだけで消すことはできません。
Q3. 眉間のしわは皮膚科と美容皮膚科のどちらへ行けばよいですか?
美容目的のしわ改善は美容皮膚科が適しています。湿疹、かゆみ、赤み、皮膚炎を伴う場合は、一般皮膚科で皮膚疾患の治療を優先します。
Q4. しわ取りテープは効果がありますか?
一時的に眉を寄せにくくするだけです。しわを医学的に治療する方法ではなく、深い溝を改善する効果もありません。粘着剤によるかぶれにも注意が必要です。
Q5. ボトックスなしで最も効果が高い方法は何ですか?
原因によって異なります。細かい静的なしわにはレチノイド、皮膚の凹凸にはフラクショナルレーザーやRF、深い溝には慎重な適応判断のうえでヒアルロン酸が候補です。
Q6. 眉間のヒアルロン酸は危険ですか?
他部位より慎重な判断が必要です。眉間は眼動脈系へつながる血管が関係し、血管閉塞による皮膚壊死や視力障害のリスクがあります。安易に選ぶ治療ではありません。
Q7. レーザーは何回で眉間のしわに効果が出ますか?
1回で質感の変化を感じる方もいますが、基本は複数回です。必要回数は、しわの深さ、機器、出力、肌質、色素沈着リスクで決まります。
Q8. 眉間のしわを予防する方法はありますか?
毎日の紫外線対策、保湿、目を細める癖の見直し、適切な視力矯正が基本です。すでに表情時のしわが強い場合は、早い段階で医師に相談すると、静的なしわへ進む前に対策できます。
Q9. 男性の眉間じわも同じ治療で改善できますか?
改善できます。男性は筋肉量が多く、眉間の動きが強い傾向があるため、皮膚治療だけで十分か、筋肉への治療が必要かを診察で判断します。
まとめ|眉間のしわは原因別に治療を選ぶ
眉間のしわは、ボトックス以外でも改善できます。細かい静的なしわにはレチノイドや紫外線対策、刻まれたしわにはフラクショナルレーザーやマイクロニードルRF、深い溝には慎重な判断のもとでヒアルロン酸注入が選択肢です。
ただし、ボトックス以外の治療は、皺眉筋や鼻根筋の動きを直接抑える方法ではありません。大切なのは、動的なしわ・静的なしわ・混合型を診察で見分け、効果とリスクのバランスが取れた治療を選ぶことです。
監修医情報
- 医師名
- 小西 奈津子
- 略歴
-
2000年 近畿大学医学部卒業
以降、大学病院および某美容クリニックで研鑽を積んだ後、院長に就任。
2021年 恵聖会クリニック入職
- 所属学会
- 日本美容皮膚科学会
日本美容外科学会(JSAS)
- 資格
- ボトックスVST認定医
ジュビダームVST認定医
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