ドクター・スタッフコラム

ヒアルロン酸の種類の違いは何ですか?部位別の選び方・硬さ・持続期間を医師が解説

小西医師

執筆ドクター

小西医師

プロフィールを見る
ヒアルロン酸の種類の違いを医師が解説するイメージ

結論|ヒアルロン酸の種類の違いは「硬さ・粒子の大きさ・持続期間・適応部位」

ヒアルロン酸製剤はすべて同じではありません。製剤ごとに以下が異なります。

  • 硬さ(弾性)
  • 粒子の大きさ
  • 持続期間
  • 注入に適した部位
  • 成形力(形を作る力)

そのため、鼻・顎には硬い製剤、唇・涙袋には柔らかい製剤、ほうれい線には中程度の製剤というように使い分けが必要です。

  • “小西医師"/

    小西医師

  • ヒアルロン酸治療で重要なのは「どの製剤を使うか」ではなく、「どの部位にどの製剤を選ぶか」です。

ヒアルロン酸とは?医学的定義とよくある誤解

ヒアルロン酸とは

ヒアルロン酸とは、人間の皮膚や関節、筋膜などにも存在する保水成分です。
1gで約6Lの水分を保持できるとされ、高い保水力を持っています。

美容医療では、以下を目的として注入します。

  • シワ改善
  • ボリューム形成
  • 輪郭形成
  • 若返り治療

ヒアルロン酸注射の目的

主な用途は以下です。

  • 鼻の形を整える
  • 顎の形を整える
  • 涙袋形成
  • 唇形成
  • ほうれい線改善
  • ゴルゴライン改善
  • こめかみの凹み改善
  • 頬のボリュームアップ
  • フェイスライン形成
  • 額形成
ヒアルロン酸注射で鼻や唇など部位ごとに製剤を選ぶイメージ

よくある誤解

「ヒアルロン酸は全部同じ」

これは誤解です。実際には製剤ごとに性質が大きく異なります。
例えば、鼻用ヒアルロン酸と唇用ヒアルロン酸では硬さが全く違います。

鼻用を唇へ入れると不自然になります。
唇用を鼻へ入れると形が維持できません。

ヒアルロン酸の種類は何が違う?4つのポイント

① 硬さ(弾性)

最も重要な違いです。硬い製剤ほど形を維持しやすくなります。

柔らかい製剤

適応

  • 涙袋
  • 目の下

特徴

  • なじみやすい
  • 自然な仕上がり
  • 表情に追従しやすい
中間の製剤

適応

  • ほうれい線
  • マリオネットライン

特徴

  • ボリュームと自然さのバランスが良い
硬い製剤

適応

  • フェイスライン

特徴

  • 高さを出しやすい
  • 輪郭形成向き

② 粒子の大きさ

ヒアルロン酸は粒子サイズも異なります。

粒子が大きい
  • 形を作りやすい
  • ボリューム形成向き

適応

  • こめかみ
粒子が小さい
  • 自然になじむ
  • 繊細な部位向き

適応

  • 涙袋
  • 目周り

③ 架橋(かきょう)の強さ

架橋とは、ヒアルロン酸同士を結び付ける構造のことです。
架橋が強いほど分解されにくく、長持ちしやすいという特徴があります。

④ 持続期間

製剤によって持続期間は異なります。

一般的な目安

製剤タイプ 持続期間
柔らかい製剤 6〜12ヶ月
中間製剤 9〜18ヶ月
硬い製剤 12〜24ヶ月

ヒアルロン酸の種類と代表的な製剤

アラガン社ジュビダームシリーズ

世界的に使用される代表的製剤です。

特徴

  • 厚生労働省承認、FDA承認 
    ※FDA=米国の日本でいう厚生労働省にあたる公的機関
  • 自然な仕上がり
  • 製剤ラインナップが豊富

代表例

  • ボリューマ
  • ボリフト
  • ボルベラ
  • ボラックス
ジュビダームシリーズのイメージ

レスチレンシリーズ

スウェーデン発の製剤です。

特徴

  • 形成力が高い
  • 鼻や顎などの輪郭形成にも使用されることがある

韓国製ヒアルロン酸

代表例

  • ニューラミス
  • クレヴィエル
  • チャウム

特徴

  • コストを抑えやすい
  • 製剤ごとに特徴や適応が異なる
韓国製ヒアルロン酸のイメージ

ヒアルロン酸の種類別比較表

ジュビダームシリーズの製剤比較

項目 ボリューマ ボリフト ボルベラ ボラックス
硬さ 高い 中程度 柔らかい 非常に高い
持続期間 約18〜24ヶ月 約12〜18ヶ月 約12ヶ月 約18〜24ヶ月
×
×
×
涙袋 ×
ほうれい線
自然さ
形成力

ヒアルロン酸はなぜ種類によって結果が違うのか

注入後の挙動が違うため

ヒアルロン酸は注入後に、広がる・なじむ・水分を抱える・支えるという性質があります。
製剤によってこれらのバランスが異なります。そのため同じ1ccでも結果が変わります。

解剖学的に適した製剤があるため

顔は部位ごとに構造が異なります。

  • 皮膚が厚い
  • 支持力が必要
  • 動きが多い
  • 柔らかさが必要

同じ製剤で全て対応すると不自然になることがあります。

ヒアルロン酸注射のダウンタイム・リスク

ダウンタイム

一般的には短期間です。

起こりやすい症状

  • 腫れ
  • 赤み
  • 内出血
  • 圧痛

多くは数日〜2週間程度で改善します。

しこり

原因

  • 浅すぎる注入
  • 製剤選択ミス
  • 過剰注入

左右差

顔は元々非対称です。
完全な左右対称は困難です。

チンダル現象

皮膚が薄い部位で青白く見える現象です。
涙袋で起こることがあります。

血流障害

最も注意が必要な合併症です。
血管内へ製剤が入ることで発生します。

症状

  • 強い痛み
  • 皮膚の白色化
  • 網目状変色

早期対応が必要です。

  • 小西医師

    小西医師

  • ヒアルロン酸治療後のトラブル相談で多いのは、「思ったより膨らんだ」「左右差が気になる」という内容です。実際には製剤の吸水や腫れが原因であることが多く、完成形は1〜2週間後に判断します。
    当院では注入直後だけでなく経過も含めて評価しています。

ヒアルロン酸注射のアフターケア

当日の注意点

  • 強いマッサージを避ける
  • 飲酒を控える
  • 激しい運動を控える
  • サウナを避ける

長持ちさせる方法

  • 必要以上に触らない
  • 定期的にメンテナンスする
  • 適切な製剤を選ぶ

ヒアルロン酸注射のメリット

即効性がある

施術直後から変化を確認できます。

ダウンタイムが短い

日常生活への影響が少ない治療です。

デザイン性が高い

細かな輪郭形成が可能です。

元に戻せる

ヒアルロニダーゼによる溶解が可能です。

ヒアルロン酸注射のデメリット

永久効果ではない

時間とともに吸収されます。

定期的なメンテナンスが必要

効果維持には再注入が必要です。

医師の技術差が大きい

同じ製剤でも結果は異なります。

稀に重篤な合併症がある

血流障害や皮膚壊死のリスクがあります。

恵聖会クリニックのヒアルロン酸治療が選ばれる理由

恵聖会クリニックで顔全体のバランスを確認してヒアルロン酸治療を行うイメージ

部位ごとに製剤を使い分ける

当院では一種類の製剤で全てを対応することはありません。
部位ごとに、硬さ・持続期間・成形力を考慮して選択しています。

解剖学を重視した注入設計

単にシワを埋めるのではなく、骨格・脂肪・筋肉・靭帯を総合的に評価します。

自然な仕上がりを重視

過剰な注入は行いません。
顔全体のバランスを重視した治療を行っています。

  • “小西医師"/

    小西医師

  • 当院では、部位ごとやご希望の仕上がりに合わせて、複数のヒアルロン酸製剤から適切なものを選択しています。
    「自分にはどのヒアルロン酸が合うのか知りたい」「自然に仕上げたい」「他院で入れたヒアルロン酸を修正したい」という方は、まずは診察で状態を確認することが大切です。

ヒアルロン酸注入の詳細はこちら

よくある質問(FAQ)

Q1. ヒアルロン酸の種類はどれが一番良いですか?

一番良い製剤はありません。部位ごとに最適な製剤が異なります。

  • “小西医師"/

    小西医師

  • 厚生労働省・FDA承認のアラガン社ジュビダームシリーズがおすすめです。
    また、部位によって最適なものは異なります。

Q2. 鼻にはどのヒアルロン酸が向いていますか?

硬さと形成力が高い製剤が適しています。

  • “小西医師"/

    小西医師

  • 骨の代わりになるので、硬さがしっかりとしたヒアルロン酸が適しています。

Q3. 涙袋には柔らかいヒアルロン酸が良いですか?

はい。柔らかくなじみやすい製剤が適しています。

Q4. ヒアルロン酸は何年持ちますか?

一般的に6〜24ヶ月です。

Q5. 価格が高いヒアルロン酸の方が効果は良いですか?

価格だけで効果は決まりません。適切な製剤選択が重要です。

Q6. 韓国製とアラガン製は何が違いますか?

品質や管理方法、エビデンスの蓄積量に違いがあります。

Q7. ヒアルロン酸は体に悪い影響がありますか?

適切に使用すれば安全性の高い治療です。

Q8. ヒアルロン酸は溶かせますか?

はい。ヒアルロニダーゼで分解できます。

Q9. ヒアルロン酸を入れ続けると顔が不自然になりますか?

過剰注入を繰り返すと不自然になることがあります。

Q10. ヒアルロン酸は年齢が若くても受けられますか?

成人で適応があれば受けられます。

Q11. ヒアルロン酸とボトックスは何が違いますか?

ヒアルロン酸はボリュームを補う治療、ボトックスは筋肉の動きを抑える治療です。

Q12. ヒアルロン酸は何cc必要ですか?

部位によります。鼻は0.5〜1cc程度、顎は1cc前後が目安です。

まとめ|ヒアルロン酸の種類の違いは「適応部位に合わせた設計」

ヒアルロン酸の種類の違いは、主に以下の4点です。

  • 硬さ
  • 粒子サイズ
  • 架橋の強さ
  • 持続期間

鼻・顎には硬い製剤、唇・涙袋には柔らかい製剤、ほうれい線には中程度の製剤が適しています。
ヒアルロン酸治療で最も重要なのは「有名な製剤を選ぶこと」ではなく、「部位と解剖学に合わせて適切な製剤を選ぶこと」です。

  • “小西医師"/

    小西医師

  • 当院では、顔全体のバランスや骨格を診察したうえで製剤を選択し、自然で長期的な満足度を重視したヒアルロン酸治療を行っています。

監修医情報

小西 奈津子医師
医師名
小西 奈津子
略歴
2000年 近畿大学医学部卒業
以降、大学病院および某美容クリニックで研鑽を積んだ後、院長に就任。
2021年 恵聖会クリニック入職
所属学会
日本美容皮膚科学会
日本美容外科学会(JSAS)
資格
ボトックスVST認定医
ジュビダームVST認定医
小西医師プロフィール

このページをいいね!
と思ったら・・・

その他のドクター・スタッフコラム

ドクター・スタッフ