ドクター・スタッフコラム
脱毛機器はどれが良い?医療脱毛機の種類・比較・選び方を医師目線で解説
結論からいうと、脱毛機器は「この1台が全員に最適」とは決められません。
医療脱毛で重要なのは、アレキサンドライトレーザー・ダイオードレーザー・Nd:YAGレーザーなどの特徴を理解し、肌質・毛質・部位・痛みの感じ方に合わせて使い分けることです。
日本で使用される医療脱毛機器は、主に「熱破壊式レーザー」「蓄熱式レーザー」「複数波長搭載機」に分けられます。恵聖会クリニックでは、患者様の肌状態と毛の太さを確認し、脱毛効果と安全性のバランスを重視して機械・照射方法を選択しています。
脱毛機器とは?医学的な定義
脱毛機器とは、レーザーや光のエネルギーを毛に含まれるメラニン色素へ反応させ、毛の再生に関わる組織へ熱を届ける機器です。
医療脱毛で使用する脱毛機器は、医療機関で使用されるレーザー機器です。
医療脱毛機器とエステ脱毛機の違い
医療脱毛機器とエステ脱毛機の違いは、目的と照射エネルギーです。
- 医療脱毛:毛の再生組織にアプローチし、長期的な減毛を目指す
- エステ脱毛:一時的な減毛・抑毛を目的とする
- 家庭用脱毛器:自己処理の頻度を減らす補助的な機器
「痛みが少ない」「安い」「すぐ終わる」だけで脱毛機器を選ぶと、必要な回数が増える、毛が残る、肌トラブルに気づくのが遅れるなどの問題につながります。
日本で使われる主な脱毛機器の種類
日本の医療脱毛で使われる主なレーザーは、以下の3種類です。
- アレキサンドライトレーザー
- ダイオードレーザー
- Nd:YAGレーザー
美容医療診療指針では、脱毛目的におけるダイオードレーザーやNd:YAGレーザーの有効性、安全性、承認機器の存在が整理されています。特に日本人を含む有色人種では、波長・パルス幅・出力・冷却機能を適切に選ぶことが重要です。
アレキサンドライトレーザーとは
アレキサンドライトレーザーは、755nmの波長を持つレーザーです。メラニンへの反応が高く、黒く太い毛に効率よく熱を届けます。
向いている毛質・部位は以下です。
- ワキ
- 腕
- 脚
- VIO
- 男性の太い毛
- 毛量が多い部位
メリットは、黒く太い毛に対する反応が良いことです。一方で、日焼け肌や色素沈着が強い部位では、肌のメラニンにも反応しやすいため、照射設定の見極めが必要です。
ダイオードレーザーとは
ダイオードレーザーは、800〜900nm台を中心とする波長のレーザーです。日本人の肌質・毛質に合わせやすく、熱破壊式と蓄熱式の両方で使用されます。
向いているケースは以下です。
- 全身脱毛
- 痛みを抑えたい方
- 産毛が混在する部位
- 肌への刺激を抑えたい方
- 初めて医療脱毛を受ける方
蓄熱式ダイオードレーザーは、低めの熱を重ねて毛包周囲へ熱を蓄える照射方式です。痛みを抑えやすく、全身脱毛との相性が良い点が特徴です。
Nd:YAGレーザーとは
Nd:YAGレーザーは、1064nmの長い波長を持つレーザーです。皮膚深部へ届きやすく、肌表面のメラニンへの反応が比較的少ないという特徴があります。
向いているケースは以下です。
- 色黒肌
- 日焼け後の肌
- 男性のヒゲ
- 根深い毛
- VIOなど毛根が深い部位
美容医療診療指針では、Nd:YAGレーザーはスキンタイプによらず脱毛に有効で、痛みは他の機器よりやや強いと整理されています。
脱毛機器の効果が出るメカニズム
医療レーザー脱毛は、毛に含まれるメラニン色素にレーザーが吸収され、熱エネルギーに変わることで作用します。熱が毛根周囲に伝わり、毛の再生に関わる組織へダメージを与えます。
毛には「成長期」「退行期」「休止期」の毛周期があり、レーザーはメラニンを多く含む成長期の毛に反応しやすいです。ただし、休止期の毛には反応しにくいため、複数回の施術が必要です。
1回で脱毛が終わらない理由
脱毛が1回で終わらない理由は、すべての毛が同時に成長期ではないためです。
レーザーが反応しやすいのは、毛根にメラニンが多い成長期の毛です。退行期・休止期の毛は反応が弱く、次の成長期に合わせて再度照射します。
一般的な目安は以下です。
- 顔:1〜2ヶ月間隔
- 体:2ヶ月前後の間隔
- 回数:5〜8回前後
- 毛量が多い部位:8回以上必要になることがある
ただし、必要回数は毛質・肌質・部位・過去の脱毛歴で変わります。
医師の見解
脱毛機器の比較表|アレキサンドライト・ダイオード・YAG・IPL
| 項目 | アレキサンドライトレーザー | ダイオードレーザー | Nd:YAGレーザー | IPL・光脱毛 |
|---|---|---|---|---|
| 主な使用場所 | 医療機関 | 医療機関 | 医療機関 | エステ・一部美容施術 |
| 主な波長 | 755nm | 800〜900nm台 | 1064nm | 複数波長の光 |
| 得意な毛 | 黒く太い毛 | 太い毛〜産毛混在 | 根深い毛・硬い毛 | 一時的な減毛 |
| 得意な部位 | ワキ・腕・脚・VIO | 全身・顔・広範囲 | ヒゲ・VIO・色黒肌 | 腕・脚など |
| 痛み | やや感じやすい | 比較的抑えやすい | 強く出やすい | 比較的軽い |
| 日焼け肌 | 慎重な判断が必要 | 機種により対応 | 比較的対応しやすい | 出力制限が必要 |
| 効果実感 | 太い毛では効果を実感しやすい | 全身脱毛に適している | 根深い毛に向く | 医療脱毛より弱い |
| 医師の管理 | 必要 | 必要 | 必要 | 原則不要 |
| 向いている人 | 太い毛をしっかり減らしたい人 | 痛みを抑えて全身脱毛したい人 | ヒゲ・VIO・色黒肌の人 | 自己処理頻度を一時的に減らしたい人 |
熱破壊式と蓄熱式はどちらが良い?
熱破壊式と蓄熱式は、どちらが上というより、目的が違います。
熱破壊式が向いている人
熱破壊式は、高めの熱を1ショットずつ毛根周囲へ届ける照射方式です。
向いているケースは以下です。
- 太い毛をしっかり減らしたい
- ワキ・VIO・ヒゲを重点的に脱毛したい
- 毛量が多い
- 効果実感を重視したい
- 過去の脱毛で毛が残った
熱破壊式は、濃く太い毛に対して反応が分かりやすい方式です。痛みを感じやすいため、冷却機能や照射設定が重要です。
蓄熱式が向いている人
蓄熱式は、低めの熱を連続的に加え、毛包周囲へ熱を蓄える照射方式です。
向いているケースは以下です。
- 痛みを抑えたい
- 全身脱毛を受けたい
- 肌への刺激を抑えたい
- 産毛が混在している
- 初めて医療脱毛を受ける
蓄熱式は、広範囲を効率よく照射しやすい方式です。一方で、太く根深い毛には熱破壊式や波長の使い分けが必要になることがあります。
医師の見解
脱毛機器選びで見るべきポイント
脱毛機器を選ぶときは、機械名だけで判断しないことが重要です。
見るべきポイントは以下です。
- レーザーの種類
- 波長
- 熱破壊式か蓄熱式か
- 冷却機能
- 出力調整の幅
- 肌質への対応
- 施術者の技術
- 医師による肌トラブル時の対応
- 予約の取りやすさ
- 追加費用の明確さ
「最新機種」「人気機種」という言葉だけでは不十分です。肌質や毛質に合わない機械を使うと、効果が弱い、痛みが強い、赤みや色素沈着が起こるリスクが高まります。
脱毛機器ごとのリスク・ダウンタイム・アフターケア
医療脱毛は安全性に配慮して行う治療ですが、皮膚に熱を加えるため、赤みや腫れなどの反応が起こります。美容医療診療指針でも、痛み、赤み、腫れ、水ぶくれ、痂皮、感染、湿疹、色素沈着、瘢痕などの副作用が稀に報告されています。
起こりやすいダウンタイム
医療脱毛後に起こりやすい反応は以下です。
- 赤み
- ほてり
- 毛穴周囲のふくらみ
- ヒリつき
- 乾燥
- かゆみ
- 一時的な毛嚢炎
多くは一時的な反応です。赤みやヒリつきが強いときは、冷却と保湿を行い、こすらないことが大切です。
起こり得るリスク
医療脱毛で注意すべきリスクは以下です。
- やけど
- 色素沈着
- 色素脱失
- 毛嚢炎
- 硬毛化
- 増毛化
- 乾燥悪化
- 湿疹
- 痛みによる施術継続の負担
特に、日焼け直後、色素沈着が強い部位、肌荒れがある部位、自己処理で傷がある部位は注意が必要です。
脱毛後に必要なアフターケア
脱毛後は、肌のバリア機能が一時的に低下します。以下を守ることで、トラブルを減らせます。
- 当日は強くこすらない
- 入浴はぬるめにする
- サウナ・激しい運動・飲酒を避ける
- 保湿を徹底する
- 日焼け止めを使用する
- 毛抜きやワックスを使わない
- 赤みが強いときは冷却する
- 異常が続くときは早めに相談する
医師の見解
脱毛機器のメリット・デメリット
医療脱毛機器のメリット
医療脱毛機器のメリットは以下です。
- 長期的な減毛が期待できる
- 自己処理の回数を減らせる
- カミソリ負けを減らしやすい
- 毛嚢炎や埋没毛の予防につながる
- 肌質・毛質に合わせて出力調整できる
- 医師の管理下で肌トラブルに対応できる
- 全身からVIO・顔まで幅広く対応できる
医療脱毛は、自己処理を楽にするだけでなく、肌トラブルを減らす目的でも選ばれています。
医療脱毛機器のデメリット
医療脱毛機器のデメリットは以下です。
- 1回では完了しない
- 部位によって痛みがある
- 赤みや腫れが出ることがある
- 日焼け中は照射できないことがある
- 白髪には反応しにくい
- 産毛は回数が必要
- 硬毛化・増毛化のリスクがある
- 肌状態によって照射を延期することがある
「安い」「早い」だけで選ぶと、必要な効果が得られにくくなります。医療脱毛では、機械の種類だけでなく、照射設定と肌診断が重要です。
医師の見解
恵聖会クリニックで使用している医療脱毛機器
恵聖会クリニックでは、肌質・毛質・部位に合わせて医療レーザー脱毛機器を使い分けています。患者様のお肌の状態やむだ毛の状態によってレーザーを使い分け、より効果的な脱毛を目指しています。
ジェントルマックスプロプラス
ジェントルマックスプロプラスは、米国キャンデラ社が開発したGentleシリーズの機種で、アレキサンドライトレーザーとNd:YAGレーザーを搭載した医療レーザー機器です。当院では心斎橋院・京橋院に導入しています。
特徴は以下です。
- 755nmと1064nmの2波長を搭載
- 太い毛から根深い毛まで対応しやすい
- 肌質に応じた波長選択ができる
- 従来機種よりスポット径・パワー・スピードが強化されている
- 短時間で効率的な照射を目指せる
太い毛、VIO、男性のヒゲ、色素沈着がある部位など、部位ごとの調整が重要なケースに適しています。
ジェントルマックスプロプラスについて詳しく見るラシャ(Lasya)
ラシャは、蓄熱式ダイオードレーザーを中心とした医療脱毛機器です。日本人の毛質や肌質に合った医療脱毛機器として開発され、全身脱毛が90分で可能です。
当院では梅田院・心斎橋院に導入しています。
特徴は以下です。
- 蓄熱式ダイオードレーザー
- 痛みを抑えやすい
- 全身脱毛に向いている
- 冷却機能で肌表面の熱感を抑える
- 蓄熱式と熱破壊式の2モードを搭載
痛みが不安な方、全身脱毛を効率よく進めたい方、肌への刺激を抑えたい方に向いています。
ライトシェア・デュエット
ライトシェア・デュエットは、ダイオードレーザーを使用する医療脱毛機器です。照射面積が広く、スピーディーな施術を目指せる点が特徴です。
特徴は以下です。
- ダイオードレーザー
- 照射時間を短縮しやすい
- 皮膚を吸引しながら照射する
- 痛みを抑えやすい
- 広範囲の脱毛に向いている
恵聖会クリニックが医療脱毛で選ばれる理由とポリシー
恵聖会クリニックでは、医療脱毛を「機械を当てるだけの施術」とは考えていません。肌質、毛質、部位、痛みの感じ方、過去の脱毛歴を確認し、患者様お一人おひとりに合った方法をご提案します。
圧倒的な症例数
恵聖会クリニックは、開院以来、十数万に及ぶ症例数があります。長年の経験をもとに美容医療を提供しています。
脱毛においても、毛質・肌質・部位ごとの違いを踏まえ、画一的ではない施術を重視しています。
2000年開院からの歴史
恵聖会クリニックは2000年開院、2026年時点で開院27年を迎えます。開院から間もなく30年を迎える歴史の中で、患者様の悩みに向き合い続けてきました。
長い歴史の中には、他院では簡単に追随できない経験値、技術力、症例数があります。
ご紹介で来られる患者様が多い
毎月多くの方が、ご家族・ご友人・職場の方からのご紹介で来られています。
「全ての方にご満足いただく施術を提供し続ける」というポリシーが、ご紹介という形で結びついていると考えています。
アップセルをしない
恵聖会クリニックでは、ホームページに記載のない高額な施術料金を提示することはありません。
「高度な美容医療を適正価格でご提供する」というポリシーを大切にしています。
無理・強引な勧誘をしない
医療脱毛は複数回の施術が必要ですが、無理な契約や強引な勧誘は行いません。
患者様が内容・回数・費用に納得したうえで施術に進めることを重視しています。
徹底したアフターフォロー
施術は受けたら終わりではありません。脱毛後は赤み、乾燥、毛嚢炎、色素沈着などが不安になることがあります。
恵聖会クリニックでは、施術後の経過や肌トラブルへの対応を含め、アフターフォローを徹底しています。
医師の見解
よくある質問
Q1. 脱毛機器はどれが一番良いですか?
一番良い脱毛機器は、肌質・毛質・部位によって変わります。黒く太い毛にはアレキサンドライトレーザー、痛みを抑えたい全身脱毛にはダイオードレーザー、根深い毛や色黒肌にはNd:YAGレーザーが向いています。
Q2. ジェントルマックスプロプラスは効果が高いですか?
ジェントルマックスプロプラスは、アレキサンドライトレーザーとNd:YAGレーザーを搭載しているため、太い毛から根深い毛まで対応しやすい機械です。波長を使い分けられる点が大きな強みです。
Q3. 蓄熱式脱毛は効果が弱いですか?
蓄熱式脱毛は効果が弱いわけではありません。全身脱毛や痛みを抑えたい方に向いています。ただし、VIOやヒゲなどの太く根深い毛には、熱破壊式や長い波長を組み合わせる方が適していることがあります。
Q4. 医療脱毛とエステ脱毛は何が違いますか?
医療脱毛は、医療機関でレーザーを使用し、毛の再生組織にアプローチする脱毛です。エステ脱毛は一時的な減毛・抑毛が中心です。長期的な減毛を目指すなら医療脱毛が適しています。
Q5. 痛みが少ない脱毛機器はどれですか?
痛みを抑えたい方には、蓄熱式ダイオードレーザーが向いています。ただし、VIOやヒゲはどの機械でも痛みを感じやすい部位です。冷却、出力調整、照射スピードの調整が重要です。
Q6. 産毛に向いている脱毛機器はありますか?
産毛にはダイオードレーザーが選択肢になります。ただし、産毛はメラニン量が少ないため、太い毛より回数が必要です。顔や背中の産毛は、硬毛化のリスクも含めて慎重に判断します。
Q7. 日焼けしていても医療脱毛はできますか?
日焼け直後の肌には照射できません。肌に熱が残っている状態や炎症がある状態で照射すると、やけどや色素沈着のリスクが高くなります。肌状態を確認し、必要に応じて時期をずらします。
Q8. 医療脱毛は何回で終わりますか?
目安は5〜8回前後です。顔、VIO、ヒゲ、産毛が多い部位は追加回数が必要になることがあります。毛周期に合わせて、体は2ヶ月前後の間隔で進めることが多いです。
Q9. 脱毛機器の名前でクリニックを選んでも良いですか?
機械名だけで選ぶのは不十分です。同じ機械でも、出力、パルス幅、冷却、照射間隔、肌診断で結果は変わります。医師の管理体制、施術者の技術、アフターフォロー、料金の明確さまで確認することが重要です。
まとめ|脱毛機器は「機械名」より「肌質・毛質に合う選択」が重要
脱毛機器は、アレキサンドライトレーザー、ダイオードレーザー、Nd:YAGレーザーなど種類ごとに特徴が違います。どれが良いかは、毛の太さ、肌色、部位、痛みの許容範囲、過去の脱毛歴によって決まります。
医療脱毛で失敗しないためのポイントは以下です。
- 太い毛にはアレキサンドライトレーザーが向いている
- 全身脱毛や痛みを抑えたい方にはダイオードレーザーが向いている
- 根深い毛・色黒肌・ヒゲにはNd:YAGレーザーが向いている
- 熱破壊式と蓄熱式は目的により使い分ける
- 機械名だけでなく、医師の判断と照射技術が重要
- 脱毛後の保湿と紫外線対策が結果を左右する
医療レーザー脱毛について詳しく見る
監修医情報
- 医師名
- 小西 奈津子
- 略歴
-
2000年 近畿大学医学部卒業
以降、大学病院および某美容クリニックで研鑽を積んだ後、院長に就任。
2021年 恵聖会クリニック入職
- 所属学会
- 日本美容皮膚科学会
日本美容外科学会(JSAS)
- 資格
- ボトックスVST認定医
ジュビダームVST認定医
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